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ISPの「SANNET」、三洋ITソリューションズがフュージョンへ事業譲渡

 三洋ITソリューションズ株式会社(SIS)は9月30日、「SANNET」の名称で展開しているインターネットプロバイダー(ISP)事業を、フュージョン・コミュニケーションズ株式会社へ譲渡すると発表した。譲渡は2014年1月1日付で行われる予定。譲渡後も、ユーザー向けの接続コース、料金プラン、メールアドレスなどは引き続き提供される。

 SANNETは1995年にプロバイダー事業を開始。その後、ADSL、光ファイバーなど回線の進化に対応してきたが、近年の市場は固定ブロードバンド回線の利用者数が飽和。接続料金も下落する傾向にあったとしている。

 一方で、Wi-Fiなどの無線系サービスについては需要が増加。SISでは、サービスの拡大と競争力の維持に向けて、プロバイダー事業の譲渡を含め、検討を進めていたという。

 フュージョンは、楽天グループの通信サービス。IP電話やクラウド関連の事業だけでなく、個人向けプロバイダー「楽天ブロードバンド」も運営しており、規模の拡大や事業多角化による相乗効果の醸成を目指している。今回、SISとフュージョンの思惑が一致したことから、譲渡合意に至ったという。

(森田 秀一)