奥川浩彦の「岐阜の山奥に移住しました」
第11回
移住先の家がメッチャ広い! トイレや浴室にもWi-Fi電波が届くよう宅内LANを整備しました
2026年6月17日 06:55
田舎の家は広い。移住先を探し中に見かけた物件は、広い母屋に加え、離れの建物があったり、農機具をしまう倉庫があったりと、都会と比べ大きな建物が多かった。筆者が移住した岐阜県加茂郡白川町の物件は、10LDK、建物160平米、土地662平米。この地方では特別広い物件ではないが、都会と比べるとメッチャ広い。
連載の第11回となる今回は、やたら広い田舎の家のWi-Fi環境の構築を、計測データなど30枚ほどの画像とともに紹介しよう。
Wi-Fiを使いたい部屋が、2階に3部屋+1空間、1階に2部屋+3空間もあります
筆者は有線LAN好きだが、まずはINTERNET Watch読者の関心の高いWi-Fiから紹介しよう。仕事部屋、オーディオ部屋のある2階の間取り図を見ていただこう。4部屋のうち、Wi-Fiを利用するのは3部屋だ。
仕事部屋のデスクトップPC、NAS、TV、レコーダーは有線LAN接続。Wi-Fiを利用しているのはタブレット、プリンター、スマートスピーカー。移住直後はWi-Fi接続だったオーディオ部屋のオーディオ用PC、TV、レコーダーは有線LAN接続に変更していて、Fire TV StickのみWi-Fi接続されている。寝室でWi-Fi接続されているのは枕元のスマホスタンドに固定された寝室専用スマホ。また、屋根裏の監視用カメラもWi-Fiを利用している。なお、筆者の普段使用のスマホはどの部屋にいてもWi-Fi接続している。
続いて1階の間取り図も見ていただこう。1階でWi-Fiを利用するのはダイニング、トイレ、浴室、運動部屋。建物南東の軒下に設置した監視カメラもWi-Fiを利用している。
1階のダイニングとトイレでWi-Fiを利用するのは普段使用のスマホ。浴室は冬季限定で浴室専用のスマホとBluetoothスピーカー(いずれも防水)をセットで使用。運動部屋は1万円以下の激安タブレットをWi-Fi接続している。
移住当初はWi-Fiルーターが1台のみ。トイレや浴室ではWi-Fiが使えませんでした
現在は1階と2階にWi-Fiルーターを設置しているが、移住直後のWi-Fiのアクセスポイントは、ケーブルテレビ会社から提供されたWi-Fi 6、メッシュ対応のルーター1台のみだった。設置場所は2階の仕事部屋。この状態で電波がどこまで届くか、ヒートマップで電波強度を確認してみよう。
まずは2階の5GHz帯。★がWi-Fiルーターの設置場所。ヒートマップを見ると、仕事部屋、寝室は電波が強くグリーン、オーディオ部屋と洋間は少し電波が弱くややイエローとなっている。
次は2階の2.4GHz帯。5GHz帯と比べ、筆者が予想していたほどの優位性はなく、仕事部屋、寝室はグリーン、オーディオ部屋と洋間はややイエローとなった。
1階のWi-Fiルーターの電源をオフにして、2階のWi-Fiルーターのみを稼働した状態で、1階のヒートマップがどうなるかを見てみよう。まずは5GHz帯。☆は2階に設置されたWi-Fiルーターの位置。建物の西側(図の左側)はイエローで、電波は弱め。東側はレッドで、ほとんど電波は届いていない。
同じ条件で2.4GHz帯のヒートマップを見ると、5GHz帯より障害物に強い2.4GHz帯は、建物の西側はグリーン、東側になるほどイエローからレッドに変わっている。
1階で筆者がWi-Fiを利用したい部屋のうち、電波が届くのは運動部屋のみ。ダイニング、トイレ、浴室ではWi-Fiを利用することはできなかった。
移住から数日後、Wi-Fiルーターをもう1台設置しました
引っ越して数日後。とりあえず2階に設置したWi-Fiルーターの有線LANポート(1Gbps)から、手持ちの10mのLANケーブルを1階まで引き、移住する前のオフィス兼住居で使用していたWi-Fiルーターをアクセスポイント(AP)モードで1階の階段下に仮設置した。固定していないLANケーブルが階段の端にあって、足を引っ掛ける恐れのある状態ではあったが、これで1階東側のトイレ、浴室でもWi-Fiが利用できるようになった。
そのまま半年ほど放置していたが、重い腰を上げ、15mのLANケーブルをしっかり固定して配線。1階のWi-Fiルーターを、ダイニングのTVとレコーダーの裏に本設置し、現在の状態となった。余談だが、15mの極細LANケーブルは色の選択肢が少なく、希望する白色は高く、価格の安い青色を購入した。
Wi-Fiルーター2台体制で、トイレや浴室のネット環境が快適になりました
1階のヒートマップを見てみよう。1階に設置したWi-Fiルーターの5GHz帯のヒートマップを見ると、建物の東側(図の右側)はグリーン、西側はレッドとなった。筆者がWi-Fiを利用するトイレと浴室も快適なインターネット環境が構築できた。
同じく1階に設置したWi-Fiルーターの2.4GHz帯のヒートマップは、5GHz帯と大差はなく建物の東側はグリーン、西側はレッドとなった。理由は分からないが、2階と同様に横方向(水平方向)は5GHz帯と2.4GHz帯で、電波の届き方に大きな差はなかった。
最後のヒートマップは、建物1階の西側は2階のWi-Fiルーターに接続して計測、計測途中で建物の東側は1階に設置したWi-Fiルーターに接続先を変更して計測した。これまでの計測結果から、2.4GHz帯を積極的に利用する理由はないので、5GHz帯のみ計測している。結果、東側はグリーン、それ以外は広範囲でグリーンに近いイエロー、レッドの表示はほぼなくなった。
果たして各部屋の通信速度は? Googleスピードテストで測ってみました
まずは1階のWi-Fiルーターの電源を切り、2階のWi-Fiルーターだけの状態にして、2階の仕事部屋でGoogleスピードテストを3回計測。寝室、オーディオ部屋も計測し、1階に移動してダイニングで計測を始めたところでトラブルが発生。電波が弱すぎて計測ができない。再計測を繰り返すと「インターネット速度テストのリクエストが多くなっています。しばらくしてからもう一度お試しください。」とメッセージが表示され、アクセスがロックされてしまった。10分ほど待ってもロックは解除されず、この日の計測は中止とした。
翌日、1階のWi-Fiルーターも稼働している状態で再計測。前日のロックを恐れ、計測回数は1部屋1回だけに変更。Wi-Fiを利用する2階の3部屋、1階の2部屋、2空間(浴室、トイレ)でGoogleスピードテストを行った。各部屋の計測結果は図のとおり。数値の上段が下り(ダウンロード↓)、下段が上り(アップロード↑)。いずれも十分な速度となっている。
移住前はメッシュWi-Fiや法人用アクセスポイントも検討しましたが……
移住前、広い住居にはメッシュWi-Fi、あるいは法人用アクセスポイントの導入を検討したが、LANケーブルを配線して1階にWi-Fiルーターを設置しただけで、予想以上に快適なWi-Fi環境が構築できた。当面、Wi-Fi環境はこのままでいいかと思っている。今後、使用するデバイスがWi-Fi 6E、Wi-Fi 7と進化していくと見直す時期が来るだろう。
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