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米Mozillaが新規タブに「スポンサー広告」表示を開始へ

 米Mozillaは11日、ブラウザーに広告表示を検討していると発表した。広告はスポンサーによるコンテンツで、新規タブに表示される。

 プロジェクトの名称は「Directory Tiles」で、Mozillaブラウザーを初めて利用するユーザーに、あらかじめパッケージされたコンテンツを提供することにより、ユーザーのコンテンツ体験を改善することも目的の1つだ。これまで新規タブページは何の価値も提供してこなかったとMozillaは考えている。

 新規タブにタイル表示されるスポンサーコンテンツは、スポンサーが提供するものであることが明示され、当初はFirefoxの新規ユーザーに限って表示する。

広告は新規タブにタイル表示される。当面はFirefoxの新規ユーザー限定で提供

 コンテンツの種類は状況によって異なるようだ。Mozillaによると、「Mozillaのエコシステムによるもの、特定の地域では人気のあるWebサイト、Mozillaの使命を追求し支援するために厳選されたパートナーからのコンテンツ」が表示されるという。

 Mozillaが広告表示を開始する理由について、「ユーザーに特有の価値を提供し、信頼と透明性を通じてインターネットをより良くするという我々のビジョンに合致し、Mozillaをプロジェクトとして、より多様化し持続可能にできるからだ」と説明している。

 Mozillaは非営利団体ではあるが、プロジェクトを維持するために収入を得ている。その収入の97%は検索パートナーからのもので、ほとんどが米Googleからのものであることが知られている。現時点でMozillaはDirectory Tilesプロダクトロードマップの全体像策定を終了していないが、すでに複数のコンテンツパートナーと話し合いが持たれているという。

(青木 大我 taiga@scientist.com)