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電子書籍市場をライセンス発行数で分析、売上ピークは23時台&週末

 サイファー・テック株式会社は27日、不正コピー対策サービス「CypherGuard(サイファーガード)」の利用状況をもとに、2013年の電子書籍市場動向をとりまとめ、発表した。閲覧用ライセンスの年間発行数がこの2年間で約7.1倍になるなど、市場が着実に広がっていることが裏付けられたという。

不正コピー防止サービス「CypherGuard」で発行された、電子書籍の正規閲覧用ライセンス発行数推移

 CypherGuardはデジタルコンテンツの不正コピー防止サービスで、主に電子書籍ストアが導入している。今回の調査は、各書籍の正規購入時に発行されるライセンス数をカウントしているため、ユーザーアンケートや第三者機関による市場予測とは位置付けが若干異なる。

 発表によると、2013年1月1日から12月31日までのライセンス発行数は2019万2000件。なお、CypherGuardを電子書籍の不正コピー防止のために導入している企業は15社だが、具体的な社名は非公表としている。

 この年間ライセンス発行数は、2011年は283万1000件、2012年は1182万6000件だった。サイファー・テックでは「2012年を境にスマートフォン・タブレット端末の普及をはじめ、電子書籍専用端末の拡充や企業参入が相次いだことなどを要因に、電子書籍配信サービスが本格化した」と分析している。

 また、1日のうちの時間帯別ライセンス発行比率では、全体的に夕方~夜間にかけて高くなる傾向が出た。9時~19時台にかけて3.0%~4.7%と少しずつ上昇するものの、20時台に5.7%へと急増。ピークは23時台の8.4%で、以後、深夜・早朝にかけて1.4%にまで減っていく。

 曜日別でのライセンス発行比率は、月~金曜日が13%前後で平均的に推移する一方、土曜日は17.0%、日曜日が17.6%と、週末に高くなる傾向が出ている。

時間帯別のライセンス発行数
曜日別のライセンス発行数

(森田 秀一)