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米Facebookが新メッセージアプリ「Slingshot」発表

〜全員参加が求められるSnapchatライバルアプリ

 米Facebookは17日、新しいメッセージアプリ「Slingshot」を公開した。公開されたのは米国のみ。iOS 7.0以上、Android KitKatとJelly Beanに対応する無料アプリだ。

 「Slingshot」は、自動消滅画像でコミュニケーションする大人気メッセージアプリ「Snapchat」のライバルアプリと見られている。

 Slingshotは、Snapchatと同じように写真または動画を簡単に共有できる。撮影後、テキストを添えたり、絵を書き込んだりすることができ、相手が見た後に自動消滅するところまでは同じだ。

 しかし、Slingshotはこれにひとひねり加えている。相手は無条件に受信メッセージを見られないのだ。見るためには、何かメッセージを返さなければならない。メッセージを返すと、受信したメッセージを初めて見られる。これを“Sling back”と呼んでいる。アプリ名称のSlingshotは、日本で言うところのゴムで石を飛ばす「ぱちんこ」か石投げ器のようなもので、これにかけている。

Slingshot公式サイト

 これについてFacebookプロダクトデザイナーのJoey Flynn氏は、自身のFacebookページで「我々のチームが着手したときに考えたことは、参加した誰でもがクリエイティブであるよう、そして周囲の人々と親しい気分でいたいと感じられるような環境を創ろうということだった」とSlingshotのコンセプトについて説明した。 参加ユーザー全員がクリエイティブでなければならないというコンセプトは、プレッシャーに感じる人も多いはずだ。それがこのアプリの成功にかかっている。

 また、個人間でやりとりするSnapchatと異なり、Slingshotでは複数の人に同時にメッセージ送信できる。登録ユーザー全員に送信することも可能だ。送ってもらったメッセージは自分が返信しないと見られないため、たくさんの人に同時送信するインセンティブも働く。それで多くの人を巻き込んだメッセージのやりとりが継続することが考えられそうだ。

 SlingshotがSnapchatと異なるもう1つの点は、消滅までの時間だ。Snapchatでは10秒で画像が消滅する。しかしSlingshotでは、スワイプして意図的にコンテンツを消すまで、スクリーン上に表示し続けられる。

 なお、受信メッセージに返信して「ロック解除」するまでの期間は30日で、その期間が経過するとコンテンツは自動消滅する。

 撮影する写真や動画には自動的に撮影者名と撮影場所がヘッダーに埋め込まれる。なお動画は最大15秒まで撮影可能だ。

 Slingshotを利用するには、電話番号とフルネームの登録が必要だ。連絡先へのアクセスを許可すると、電話番号がSlingshotにアップロードされ、他のSlingshotユーザーとマッチングが行われる。これは定期的に繰り返され、新しいSlingshotユーザーが増えていくとされる。そのため、Slingshotに自分を登録できるのは、相手が自分の電話番号、フルネーム、ユーザー名を知っている場合、またFacebookで友人である場合だとヘルプページで説明している。

 SlingshotはFacebook創業者Marc Zuckerberg氏直属のFacebook Creative Labsで開発された。このCreative Labsからは今年1月にニュースアプリ「Paper」が発表されている。

 なお、Facebookは2013年11月に、Snapchatを30億ドルで買収しようと試みたと報道された経緯がある。

(青木 大我 taiga@scientist.com)