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クラウド会計ソフト「freee」、経費精算機能を追加、領収書もクラウドで管理

リクルートなどから6.3億円の増資も

 freee株式会社は25日、ブラウザーやスマートフォンアプリから利用できるクラウドベースの会計ソフト「全自動のクラウド会計ソフト freee」に経費精算機能を追加したと発表した。これまで別に管理せざるを得なかったという会計ソフトと経費精算機能をシームレスに連動でき、経理業務の負担を軽減できるとしている。

 従業員は、ウェブブラウザーやiPhoneアプリから経費の申請を行うことが可能。特にiPhoneアプリでは、領収書やレシートなどの証憑もiPhoneのカメラで撮影し、金額や日付、内容などの項目を入力してアップロードできるようになっている。今後、ウェブブラウザーやAndroidアプリでも証憑のアップロード対応予定だ。

 こうして申請された経費の内容を承認権限者が確認して承認すると、freeeの会計帳簿に自動的に記帳される仕組み。ワンクリックで会計データに反映されるため、入力ミスを防ぐことができる。また、証憑の画像データはfreeeの「ファイルボックス」機能に保存され、日付などで管理されるため、紙の領収書そのものは全員分をまとめて保管しておくだけで済むとしている。

 freeeは同日、6.3億円の第三者割当増資を実施することも発表した。引受先は、株式会社リクルートホールディングスの投資子会社である合同会社RSPファンド5号と、シンガポール政府が所有する投資会社Temasekの傘下のPavilion Capital。4月に実施したインフィニティ・ベンチャーズLLPおよびシリコンバレーのベンチャーキャピタルDCMからの増資と合わせ、14.3億円の資金調達となる。freeeでは、今回追加した経費精算機能など、主に法人向けの開発・サポート体制の強化のための資金に充てるとしている。

 すでにリクルートでは、リクルートライフスタイルが提供するPOSレジアプリ「Airレジ」とfreeeとの連携で協業している。今回の増資引き受けにより、リクルートグループ横断で営業面などで積極的な協業も検討。個人事業主や中小企業が本業に集中できる環境の実現に向けて取り組んでいくとしている。

(永沢 茂)