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日本のモバイルゲーム市場の年間収益とプレイヤーの利用時間が米国を上回る~App Annie調査~

 米App Annieと株式会社電通は13日、日本のゲームアプリ市場に関する調査結果を発表した。

 同レポートは、日本のApp StoreとGoogle Playにおける2014~2015年のトップ200のゲームアプリを対象に調査を行ったもの。カテゴリーの分類は電通が行っており、「RPG(トラディショナル、アクション、シミュレーション、パズル、オンライン)」「カジュアル」「ストラテジー」「シミュレーション」「スポーツ」「リズム」「恋愛シミュレーション」「ボードゲームとカジノ」「その他」の9種類から構成される。

 日本におけるゲームダウンロード数は米国の5分の1にとどまるが、日本におけるモバイルゲーム収益は2014~2015年で約25%増加。2013年と比較すると150%増加しており、ダウンロードごとのマネタイズは米国を上回る。

 日本におけるモバイルゲーム収益の90%以上は日本企業が獲得しており、全ゲームの収益のほぼ50%をトップ10のアプリが占めている状況。一方、米国では現地企業が生み出す収益の割合は50%を下回る。

 カテゴリー別で見ると、カジュアルゲームとRPGは日本で最もダウンロード数が多いゲームで、RPGはモバイルゲーム収益のほぼ75%を占める。RPGが収益に占める割合はダウンロード数が占める割合よりも大きいのが特徴だ。特に「モンスターストライク」「パズル&ドラゴンズ」が大きな成功を収めている。

 日本のAndroidユーザーは、米国のユーザーと比較して3倍以上の頻度でゲームにアクセスしており、アプリ全体の利用時間に占めるゲームの割合は2倍以上。日本のモバイルゲームプレイヤーはエンゲージメントが高いグループになる。

 App Annieは、国内で見られる好調なマネタイズを支えるのは日本のモバイルゲームプレイヤーの利用頻度の高さにあると分析。また、デザイン、ゲームプレイ、声優など、ローカライズを重視することが収益向上に繋がるとしている。

(磯谷 智仁)