「ハリー・ポッター」関連のスパムが増加、シマンテック調査


 シマンテックは、7月のスパム動向をまとめた月例レポート(8月号)を発表した。7月のスパムメールの割合はメール全体の約89%を占め、画像を利用したスパムメールの割合が増加している。

 7月のスパムメールの傾向としては、6月に急増したマイケル・ジャクソン関連のスパムメールが7月には収束傾向にあり、一方でオバマ大統領関連のスパムメールは引き続き高い水準で推移しているという。

 スパムメールのカテゴリーによる割合では、健康関連が6月の28%から11%に低下。一方で、各種製品関連が13%から18%に、金融関連が12%から16%に、いわゆる「ナイジェリア詐欺」関連が6%から9%にそれぞれ増加した。また、7月には画像を利用したスパムメールの割合が増加し、最も多い時でスパムメール全体の17%にまで達した。

 7月の特徴的な事例としては、「ハリー・ポッター」シリーズの映画最新作公開に合わせて、「Full ebook Harry Potter」(ハリー・ポッターの完全版電子ブック)や、「See Emma Watson Exposed」(エマ・ワトソンの露出画像)といった件名のスパムが増加。ハリー・ポッター関連のスパムの中では、ハーマイオニー・グレンジャー役のエマ・ワトソンがスパマーの格好の標的にされる傾向があるとしている。

 このほか7月には、携帯電話にインストールすることで盗聴や位置情報の探知が可能になるソフトウェアだといった売り込み文句で、Symbian OS用のマルウェアが出回っており、シマンテックではこうしたソフトウェアをインストールしないよう呼びかけている。


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(三柳 英樹)

2009/8/17 11:00