Bitdefender、無料オンラインスキャナーをさらに高速化~検出「1分以内」で
ルーマニアのBitdefenderは15日、ウェブブラウザーから無料で利用できるオンラインマルウェアスキャナー「QuickScan」の新バージョンを公開したと発表した。
QuickScanは初代バージョンが2011年1月に公開され、マルウェアを高速に検出できることで注目された。今回の新バージョンでは、定評のあるパフォーマンスをさらに向上させたほか、設計上の変更も行い、ウェブブラウザーとの連携も改善したとしている。通常は「1分以内」でスキャンを完了できるとしている。
QuickScanはWindows上のInternet Explorer(IE)、Firefox、Google Chromeに対応している。IEではプラグインとして、FirefoxとGoogle Chromeでは拡張機能として利用できる。
一般的なオンラインマルウェアスキャナーでは、マルウェア検出エンジン以外に容量の大きい定義ファイルをダウンロードすることが多いため、ダウンロードに時間がかかる。しかしQuickScanは、ユーザーPC内ファイルのハッシュ値をクラウドに送信するため、約1分という短時間検出が可能となっている。
ただし、QuickScanですべてのマルウェア対策を代用できるわけではないので注意が必要だ。QuickScanではマルウェア検出とレポート機能を提供するが、検出したマルウェアを削除することはできない。従ってマルウェアが検出された場合には、他のマルウェア対策ソフトを別途インストールするなどして対処する必要がある。
また、QuickScanのスキャン対象はメモリ内とスタートアップファイルであるため、PC全体のフルスキャンを行うことはできず、活動していないウイルスファイルは検出できない。マルウェア対策ソフトを使用していてもPCの挙動がおかしい場合や、一時的にマルウェア対策ソフトを使用できない状況でQuickScanでチェックする使い方などが考えられる。
関連情報
(青木 大我 taiga@scientist.com)
2012/2/16 12:04
-ページの先頭へ-