UQ、TD-LTE互換の「WiMAX 2.1」導入へ


 UQコミュニケーションズは、今度導入する通信方式として、30日に発表されたばかりの「WiMAX Release 2.1」を採用する方向で検討に入ると発表した。

 これまでUQでは、モバイルWiMAX方式(IEEE802.16e)でデータ通信サービスを展開している。さらにUQでは、将来的に「WiMAX 2(WiMAX Advanced)」と呼ばれる方式の導入を目指して、報道関係者向けにフィールドテストなどを公開したこともあった。しかしワイヤレスブロードバンドの通信方式としては、世界的にWiMAXよりもLTEが優勢な状況にある。そうした中、米国シカゴで開催されているイベント「4G World Conference & Exposition」において、業界団体のWiMAX Forumは30日、WiMAX Advancedの拡張を発表した。

 WiMAX Forumから案内された「WiMAX 2.1」は、TD-LTEとの互換性を確保し、端末や基地局の調達などのエコシステムの構築を目指している。UQによれば、TD-LTEの無線通信部分、コアネットワーク部分の規格を取り入れる形になるとのことで、UQでは今後「WiMAX 2+(ワイマックス ツープラス、仮称)」というサービスでの提供を検討する。WiMAX 2.1の通信速度、あるいはサービス開始時期などは未定だが、UQでは、2013年度下期にもサービスを開始したい考え。

 なお、UQでは、新たに20MHz幅の追加割当を総務省に求めているとのことで、その新たな帯域を使って、WiMAX 2.1でのサービスを提供する方針。なお、この帯域は、かつてモバイル放送(モバHO!)が利用していた帯域で、UQが現在使う周波数に隣接するものという。


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(関口 聖)

2012/10/31 15:21