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Windows 8向けソーシャルアプリが続々登場、LINEも12月下旬リリース
(2012/12/14 16:07)
日本マイクロソフト株式会社は14日、Windows 8向けソーシャルアプリについての記者説明会を開催した。会場には、mixi、Twitter、アメーバ、LINEの開発担当者が列席。Windows 8のタッチインターフェイスに最適化したアプリの開発状況などを紹介した。
説明会ではまず、日本マイクロソフトの業務執行役員で、Windows 8のマーケティングを担当する藤本恭史氏(Windows本部 本部長)が登壇した。Windows 8は発売開始から約1カ月で4000万ライセンスを販売。Windows 7を超えるペースであり、順調な滑り出しであることを改めて強調した。
ユーザーの利用動向も明らかになってきた。マイクロソフトの調べによれば、Windows 8初搭載となるユーザーインターフェイス「チャーム」を、ライセンスのアクティベートを行ってから24時間以内に発見したユーザーの割合は約90%。同じく、24時間以内にデスクトップが発見された率は約80%という。
また、オンラインでのアプリ販売のベースとなる「Windows ストア」については、全ユーザーの約50%がWindows 8使用開始後24時間以内にアクセスした。藤本氏は「Windows 8にとって、一番大きな付加価値となるのが(Windowsストアを通じて配信される)アプリ」と説明するように、従来型アプリとはまた異なるエコシステム構築に向けて、期待が集まっている。
Windows ストアでのアプリ販売は、ユーザーからの支払い総額が2万5000ドルを超えると、開発者側に支払われるレベニューシェアの割合が80%になる設定となっており、すでにその基準に達するものが出始めているという。
Windows 8対応アプリの普及に向けて、マイクロソフトでは各種プロモーションを実施しているが、特に注力しているのが学生。大手就職情報会社4社から“就活アプリ”がリリースされるほか、学生らが自らPCのマーケティングを行う「Windows Ambassador」プログラムなども展開している。
藤本氏はWindows 8の特徴として、「作業をしながら、(スナップやチャームの共有機能を使って)ほかの情報や人と繋がっていける。こういったユーザー体験を通じて、人と情報がもっと繋がっていく世界観をご提供できる」と説明。アプリを開発するパートナー企業各社と協力しながら、その実現に向けて取り組んでいくとした。
藤本氏の挨拶に続いて、Windows 8対応アプリをリリースするパートナー各社のプレゼンテーションが行われた。mixiの戸高慎一郎氏(株式会社ミクシィ メディア統括部 Windows 8ユニット プロダクトオーナー)は、10月26日のWindows 8発売と同時に対応アプリがリリース済みであることを改めて説明。現在も、友人間コミュニケーション機能の充実に主眼をおいて、継続的に開発しているという。なお、アプリ開発に着手したのは6月。人員体制はエンジニア2~3名、デザイナー2名という。
Twitterでは、Windows 8対応アプリの開発表明を行ったが、具体的な提供時期は未定。牧野友衛氏(Twitter Japan株式会社 パートナーシップディレクター)は「デスクトップとタブレットのハイブリッドと言えるWindows 8の特性に合わせて、インターフェイスの最適化などを図っていきたい」としている。
アメーバからは2013年1月10日に「Ameba 芸能人・有名人ブログ」のWindows 8向けアプリがリリースされる。アメーバにて公開される約1万3000人分の著名人ブログを、Windows 8のユーザーインターフェイスに最適化して表示する。長瀬慶重氏(株式会社サイバーエージェント 技術部門 執行役員 アメーバ事業本部 経営本部 統括)は「当社のスマートフォン向けサービスで培った企画や技術を、Windows 8向けの第2弾、第3弾アプリにも活かしていければ」と、期待を示している。
LINEも12月下旬にWindows 8用アプリをリリースする予定。舛田淳氏(NHN Japan株式会社 ウェブサービス本部/執行役員・CSMO)は「LINEを非常に良く使われている層は、“スマートフォンネイティブ”と呼ばれる、タッチ操作に慣れた方々。Windows 8版LINEでは、これまでのPC版LINEと異なり、タッチでお使いいただける」と、親和性をアピールした。また、複数のトークグループをタブで切り替える機能も搭載される予定。