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2012年度の電子書籍端末は47万台出荷、コンテンツは270億円規模

 MM総研は、国内の電子書籍端末の出荷台数、およびこれらのプラットフォームに対応するコンテンツの市場規模を調査し、結果を明らかにした。調査は各社へのインタビューとユーザー調査で行われた。

 調査によると、2012年度の国内における電子書籍端末の出荷台数は、前年度比42.4%増の47万台。メーカー別シェアでは、Amazonが18万台でシェアは38.3%、2位は楽天で15.5万台、シェア33%、3位はソニーで12万台、シェア25.5%になった。そのほかの電子書籍端末は約1.5万台、シェア3.2%。通信回線の種類でみると、Wi-Fiモデルが40万台で85.1%のシェアを占めることが分かった。

 MM総研では、2013年度の電子書籍端末の出荷台数を52万台、前年度比10.6%増と予測している。

出典:MM総研
出典:MM総研

 電子書籍コンテンツの市場規模は、ユーザー調査をもとに算出された。スマートフォンやタブレットを含め、電子書籍端末でも利用できるコンテンツを配信する、比較的新しいコンテンツプラットフォームが対象となり、コンテンツ市場規模は270億円と算出されている。

 ジャンル別でみると、「推理・ミステリー・ホラー・SF」が33億円、シェア12.1%で1位となった。次いで、「学習系」が32億円(シェア11.9%)、「文芸小説・エッセイ・論評・詩」が28億円(10.4%)、「雑誌(ビジネス・ファッション・情報誌)」が26億円(9.6%)、「マンガ・コミック」が23億円(8.4%)などが続いている。

出典:MM総研

 本調査が対象とした電子書籍端末とは、5~7インチの電子ペーパーを搭載した、電子書籍専用端末で、通信により電子書籍ストアが利用できる点が条件に挙げられている。一方、コンテンツ市場規模を算出したプラットフォームは、パソコンやスマートフォンでも利用できるマルチデバイス対応のサービスが対象になっている。

(太田 亮三)