ニュース

ミクシィ朝倉社長が退任へ、「黒字化に見通し、再成長フェーズへ移行」

朝倉祐介氏は社長を退任し、顧問に就任する(写真は2013年11月当時)

 株式会社ミクシィは13日、2013年度第3四半期(10~12月期)決算を発表した。売上高は23億7700万円で、前期比29.6%の増加。営業損益は1億1100万円の赤字だが、こちらも前期の赤字3億1300万円から改善した。ミクシィでは黒字化の見通しが立ったとして、代表取締役社長の交代を発表。現任の朝倉祐介氏は6月24日の株主総会をもって顧問に就任し、新たに森田仁基氏(現・株式会社ミクシィ執行社員 mixi事業本部長)が就任する。

 SNS「mixi」の運営で知られる株式会社ミクシィは、2013年度第1四半期決算で株式上場以来初の赤字を計上。以後、赤字体質の脱却に向けて、mixi内コミュニティ機能のオープン化、フォトブック印刷サービス「ノハナ」の新規立ち上げ、企業買収による結婚支援・街コンイベント業への参入などに取り組んできた。

 直近では、スマートフォン向けのネイティブゲーム「モンスターストライク」が人気を集め、利用者250万人を突破した。月次売上も伸びており、3月にはテレビCMも放映する予定という。

 モンスターストライクは2013年度通期の業績予想にも好影響を与えている。当初は売上高80億円、営業損失16億円(赤字)との予想だったが、これを2月13日付で上方修正。売上高115億円、営業利益2億円(黒字)に改めた。

 ミクシィは決算の説明資料の中で「2013年度の通期業績予想における営業利益および経常利益が黒字化する見込みとなったことを受け、ミクシィグループが再成長フェーズに移行したと考え、代表取締役を交代する」と説明している。

 6月24日付で代表取締役社長に就任予定の森田仁基氏は、ネットビレッジ株式会社(現・株式会社fonfun)を経て2008年にミクシィへ入社。「mixiアプリ」の立ち上げなどに携わり、現在はSNS「mixi」の事業責任者を務める。

6月24日から代表取締役社長に就任する森田仁基氏(写真は決算説明資料より)
売上高の四半期推移(決算説明資料より引用)

(森田 秀一)