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「.moe」の拡散にふさわしいサイト募集、萌えドメイン名を無料で先行提供

一般登録開始は7月22日より

 株式会社インターリンクは11日、「.moeファウンダーズプログラム」の応募受付を開始した。新gTLD「.moe」でウェブサイトを運営したいという希望者を募り、審査の上、1年間無料で「.moe」ドメイン名を提供する。応募受付期間は6月14日まで。

「nic.moe」のウェブサイト。「NICが大好き」というサイトではもちろんなく、.moeのNICということだ

 「.moe」は、インターリンクがレジストリとなって運営する新gTLDで、3月31日付でルートゾーンに追加されたばかり。こうした新gTLDのドメイン名登録サービスが開始される際には、まず初めに商標権者が登録商標を含むドメイン名を優先して登録できる期間(サンライズ)が設けられるのが一般的だが、ファウンダーズプログラムはそれに先行して行われ、「.moe」ドメイン名をいち早く使用できる。

 申請可能な文字列は、半角英数字が3~63文字、全角日本語(ひらがな、カタカナ、漢字、一部の記号)が1~31文字。例えば「アキバ.moe」といったものも可能だ。

 ただし、ファウンダーズプログラムは「.moe」のプロモーションの一環として実施するものであるため、「.moe」ドメイン名で公開したサイトをTwitterやFacebookなどのSNSで拡散し、「.moe」の認知拡大を後押しすることが条件となる。具体的には、件数が表示されるタイプのツイートボタンやいいね!ボタンの設置が必須となっており、ツイート数やいいね!数から判断して情報拡散に積極的ではないとみなされた場合は、提供した「.moe」ドメイン名の使用権が取り消される。

 また、新規サイトだけでなく既存サイトでの応募も可能だが、「.moe」ドメイン名をリダイレクトで使用する場合は、「.moe」を使用中であることをトップページに記載する必要がある。このほか、ファウンダーズプログラム期間中はサードレベルドメインが使用できないといった制限もある。メールアドレスのみでの使用も認められない。

 ファウンダーズプログラムで取得した「.moe」ドメイン名は、2年目以降は有料となる。継続の可否はインターリンクまたは応募者が選択する。

【追記 20:20】
 なお、「.moe」のドメイン名登録サービスは、インターリンクと提携するレジストラ各社を通じて行われる。登録料金はレジストラによって異なるが、年間2000円前後から3000円程度になるとみられる。ただし、短く分かりやすい文字列や、多くの需要が予想される一般名詞などは“プレミアムドメイン”として指定されており、登録料金が通常よりも高額に設定される。

 ファウンダーズプログラムでは、こうしたプレミアムドメインも申請可能だ。競合が多い文字列や通常は販売予定の無い文字列も取得でき、それを1年間無料で使えるメリットがあるが、2年目以降も継続して使用する場合はプレミアム料金となるので注意が必要だ。ファウンダーズプログラムの審査通過後、プレミアムドメインに該当するために登録料金が高額になる場合はキャンセルも可能だとしている。

 ファウンダーズプログラムに続いて、商標権者が対象のサンライズ期間が5月13日から6月14日まで、商標権者以外も申請可能な同時先行登録(ランドラッシュ)期間が6月18日から7月19日まで設けられる。いずれも、それぞれの期間中に同じ文字列の登録申請が複数あった場合は、オークションにより取得者を決める。続いて、先願制(早い者順)による一般登録の受付が7月22日よりスタートする予定。申請料金や登録料金などの詳細は追って発表される。

「.moe」ロゴコンテストも実施

 インターリンクでは、「.moe」のロゴコンテストも実施する。募集期間は5月6日までで、賞金は20万円。5月13日に結果を発表する。

 同社では「『.moe』は、2次元も含めた好きで好きでたまらないという感情『萌え』を意味する新ドメイン」と説明。「『.moe』の普及によって、日本の美意識である、わび(侘)、さび(寂)に加えて、もえ(萌)も世界に広がってほしいと願っている」とコメントしている。

(永沢 茂)