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米Microsoft、Nokia買収を完了~2万5000人の従業員が加わる

 米Microsoftは25日、予定通りフィンランドNokiaのDevices & Services部門買収を完了したと発表した。これによりNokiaのスマートフォン、タブレットの開発製造部門がMicrosoft Devices Groupに加わる。

 Microsoft Devices GroupはLumiaスマートフォンとタブレット、Nokiaのフィーチャーフォン、Xboxハードウェア、Surface、Perceptive Pixel、アクセサリを担当。これまでNokiaのDevices & Services部門担当エグゼクティブバイスプレジデントだったStephen Elop氏が、新たにMicrosoftのエグゼクティブバイスプレジデントとしてこの部門を統括する。

 買収によってMicrosoftはスマートフォン、フィーチャーフォン、タブレットなどの開発製造に関連する世界50カ国にまたがる130拠点を手に入れるほか、そこに勤務する約2万5000人の従業員が転籍する。Microsoftの既存従業員数は2014年3月時点で約10万2000人だった。買収にはNokiaが保有する携帯電話に関連した開発製造の特許も含まれるほか、「Lumia」「Asha」などブランドの権利も取得している。

 MicrosoftはNokiaユーザーに対してすべての製品保証を引き継ぐとしている。

 なお、既にMicrosoftはNokiaの韓国Masan(馬山)市にある工場は買収しないと明らかにしていたが、新たにインドのチェンナイ工場も買収しないことが明らかにされた。チェンナイ工場ではインドの税務当局との間で紛争が生じているとされる。

 Microsoftは買収部門を「Microsoft Mobile」と呼んでいる。これはフィンランドに本社を置く完全子会社の株式会社「Microsoft Mobile Oy」(Oyはフィンランドで株式会社を意味する)からきている。しかしこの名称が新たなブランドとなるのかどうかは明らかにされていない。

(青木 大我 taiga@scientist.com)