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サイレックス、クラウドなしで運用できるデジタルサイネージSTB「X-5HM」

 サイレックス・テクノロジー株式会社は、デジタルサイネージ専用セットトップボックス(STB)の新製品「X-5HM」を10月15日に発売すると発表した。価格は5万9800円(税別)。

X-5HM

 すでに販売している製品「X-5」をベースに機能を絞り込んだもので、小規模デジタルサイネージでの導入を想定した仕様変更を加えた。具体的には、表示・再生するコンテンツを格納しておくためのmicroSDカードスロットを本体に搭載し、ネットワーク非接続で運用できるようにした。また、映像出力はHDMIに変更した。

 コンテンツは、無償提供するWindowsソフト「Media Transporter 2」でオーサリングする。動画や画像、テキスト素材を組み合わせ、最大4分割した画面の各領域に動画やテロップを流したり、静止画をスクロールさせるなどの指定およびスケジューリングが可能だ。あとは、作成したコンテンツを保存したmicroSDカードをX-5にセットすればよい。

Media Transporter 2

 サイレックスによると、既存製品のX-5は、複数台でコンテンツ再生を同期できるネットワーク機能を搭載しているが、現段階ではデジタルサイネージを試験的に小規模導入でスタートしたいというニーズも多いという。そこで新製品のX-5HMでは、クラウドベースの配信システムなど不要で1台から運用できるようにしたほか、映像のHDMI出力により一般的な大画面テレビでデジタルサイネージを活用できるようにした。

 なお、X-5HMにはIEEE 802.11a/b/g/n準拠の無線LANおよび1000BASE-T/100BASE-TXの有線LANインターフェイスも備えており、LAN環境がある場合はネットワーク経由でのコンテンツ更新・管理も可能。将来的に台数を増やしたい場合にも機材を無駄にすることなく対応できるとしている。

 X-5HMの本体サイズは155×120×32mm(幅×高さ×奥行、アンテナを除く)で、重さは約270g。電源はACアダプター方式。

(永沢 茂)