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再延期していた「はやぶさ2」の打ち上げ、「12月3日13時22分04秒」に決定

 独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、11月30日に予定していた小惑星探査機「はやぶさ2」の打ち上げを、12月1日以降に延期すると発表した。JAXAでは、打ち上げにあわせて、打ち上げシーンとロケットからの探査機分離シーンのライブ中継を予定していた。

「はやぶさ2」イメージ図(2013年3月29日付プレスリリースより) (C)池下章裕

 今回、打ち上げ時間帯にかけて、射場近辺に規定以上の氷結層を含む雲の発生が予想されたという。氷結層を含む雲内は電界強度が高く、雲内を飛行するとロケットが雷を誘発するおそれがあり、電子機器などが影響を受け、正常な飛行ができないとしている。JAXAでは、天候状況を踏まえた上で、新たな打ち上げ日について決定するとしている。

 はやぶさ2は、「はやぶさ」(MUSES-C)の後継機であり、小惑星「1999 JU3」の探査、サンプルの採取を目的としている。小惑星到着は2018年、地球への帰還は東京オリンピック開催と同じ2020年を予定している。

打ち上げ天候制約(氷結層を含む雲)について

 なお、ライブ中継では、第1部ではやぶさ2や相乗り小型ペイロードの紹介、準備状況のVTR、打ち上げシーンを、第2部でH-2Aロケットからのはやぶさ2の分離シーンの放送を予定していた。また、全国各地でパブリックビューイング会場も設置予定としていた。

【追記 2014/11/29 18:50】

 JAXAは29日、延期していたはやぶさ2/H-IIAロケット26号の打ち上げを、臨時天候判断会議の結果、「12月1日13時22分43秒」(日本標準時)に行うことにしたと発表した。打ち上げの様子のライブ中継は、12時25分から行う。

 ただし、今後の天候状況などによっては再延期の可能性もあるとしている。

【追記 2014/11/30 16:15】

 JAXAは30日、12月1日に予定していたはやぶさ2/H-IIAロケット26号の打ち上げを、「12月3日13時22分04秒」(日本標準時)に延期すると発表した。打ち上げ1日前天候判断の結果、打ち上げ時間帯にかけて射点周辺で制限風速を超える強風が予想されると判断した。

 なお、今後の天候状況などによっては再延期の可能性もあるとしている。

【追記 2014/12/1 13:22】

 JAXAは12月1日、再延期していたはやぶさ2/H-IIAロケット26号の打ち上げ日時を「12月3日13時22分04秒」(日本標準時)に決定したと発表した。打ち上げの様子のライブ中継は、12時25分から行う。

(山川 晶之)