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聴障者と健聴者のコミュニケーションを支援するアプリにAndroid版

 株式会社フィートは25日、聴障者と健聴者のコミュニケーションを支援するアプリ「こえとら」のAndroid版を提供開始した。Android 4.0以上に対応する。

音声合成と音声認識で聴障者と健聴者のスムーズなコミュニケーションを支援する

 聴障者が入力した文章を合成音声で再生する一方、健聴者が音声入力した内容を文字で表示できる。独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の音声認識技術および音声合成技術を利用している。

 利用頻度の高い定型文を登録することで文字入力の時間を短縮できるほか、文字以外にも絵や地図が利用できる。

地図との連携や絵やイラストでの説明も可能
複数端末間の通信も可能

 こえとらは、昨年6月11日にNICTがiOS版を公開しており、ろう学校や企業などの協力のもと改良を続けてきた。今回、NICTがフィートにこえとらの技術移転を行い、フィートからAndroid版が提供されることとなった。

 今回、新機能として、離れている人同士でもネットワーク経由でチャットできる機能を追加。また、iOS版では、災害などの非常時にネットワークに繋がらない場合でも、スタンドアローンで最低限の音声認識・音声合成サービスが利用できるようになった。なお、スタンドアローン動作はAndroid版では近日中に実装予定。

 NICTでは健聴者を対象としたコミュニケーションアプリ「SpeechCanvas」も公開実験中で、今後も聴障者・健聴者両方の視点から機能拡張を行うとしている。

(山川 晶之)