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IaaS「さくらのクラウド」が東京リージョンを開設~石狩の2倍以上、94種類のプランを用意

 さくらインターネット株式会社は15日、IaaS型クラウドサービス「さくらのクラウド」において、「東京リージョン」を同日より提供開始すると発表した。従来の石狩リージョンに続く2つ目のリージョンとなる。

 「さくらのクラウド」は、CPUとメモリを自在に組み合わせて使えるIaaS。これまでは北海道の石狩データセンターに設置した石狩リージョンのみ提供されていたが、複数のリージョンを利用したいという要望に応え、東京のデータセンターに設置した東京リージョンを提供するという。

 東京リージョンでは、1時間8円の「1コア1GBプラン」から、強力な計算リソースとしても活用できる「20コア224GBプラン」まで、石狩リージョン(42種類)の2倍以上となる94種類のプランを用意した。

 また独自のプランの中には、「2コア1GBプラン」「3コア5GBプラン」など、メモリよりもCPUコア数が大きくなるプランもラインナップされ、メモリよりもCPUパワーを重視するような計算処理用途で利用できるとのこと。

 ストレージは、「SSDプラン」の場合、最小構成に適した20GBに加え、少しだけ大きくした40GBや、大容量の1TBをラインアップ。ハイスペックなサーバーと大容量のSSDを組み合わせ、巨大なデータベースサーバーや一時的な計算リソースとしての利用にも安定したパフォーマンスを提供可能とした。一方で、「標準プラン(HDD)」の2TB/4TBは、石狩リージョンよりも低価格で提供する。

 石狩リージョンと同時に接続することもでき、より自由度の高いサーバー構成を実現する。従来のブリッジ接続は「石狩第1ゾーン」と「石狩第2ゾーン」のネットワークを接続していたが、東京リージョンの提供開始に伴い、「東京第1ゾーン」にも同時に接続可能になった。

 従来も、石狩の第1ゾーンと第2ゾーンでは設備・システムが完全に独立しているため、ゾーン間で冗長化を実現することはできたが、東京リージョンも含んだ構成にすれば、地理的に離れた場所で同一システムの運用を行えるので、より堅牢な冗長システムを構築できるという。

 なお今後も、さくらのクラウドのアップデートは引き続き行っていく予定で、サーバーにSSDを内蔵し、スケールアウトに最適な「ローカルディスクプラン(仮称)」や、リージョンおよびゾーン間をまたいでトラフィックを分散することも可能な「グローバル サーバ ロードバランシング機能(仮称)」の導入などを計画している。

(石井 一志)