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2014年度のブロードバンド加入者数は3628万件、うち「光コラボ」は27万件

 株式会社ICT総研は10日、ブロードバンド市場についての調査結果を発表した。2014年度(2015年3月末時点)の固定ブロードバンドサービス加入者数は3628万件で、前年度比約1%増と、ほぼ横ばいだった。

固定ブロードバンドサービス加入者数の年度別推移

 回線種類別の内訳は、FTTHが2665万件、ADSLは370万件、CATVが592万件。前年度比ではFTTHが128万件増加した一方、ADSLは77万件、CATVは13万件の減少となった。ICT総研では減少の理由について、FTTHやモバイルブロードバンドサービスとの競争激化を挙げている。

 FTTHを巡っては、NTT東日本および西日本による「光コラボレーションモデル」の提供が2月にスタートし、携帯電話回線とのセット契約などによる販売拡大が期待されている。今回の調査によると、2015年3月末時点における光コラボモデルの契約数は27万件で、FTTH全体の約1%にあたるという。

 FTTHの今後の需要については、2015年度で2816万件、2016年度で2950万件、2017年度に3071万件に達すると予測している。

 また、ICT総研が5月に実施したウェブアンケート(回答者数3341件)によれば、NTTの光コラボモデルによるセット割引の利用率は2.4%で、対してKDDI系のセット割引である「auスマートバリュー」の利用率は11.3%だった。セット割引を利用していないユーザーは31.9%、セット割引の対象に当てはまらないユーザーも51.2%に上っており、ICT総研でも「潜在的なセット割引の需要開拓はこれからが本番」と指摘している。

(森田 秀一)