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任天堂サポートを装う偽メールに注意! 自動継続の案内で誘う、悪質なフィッシング詐欺

 任天堂サポートを偽装したフィッシングメールが確認されているとして、任天堂が10月22日、同社公式Xアカウントのポストで注意を呼び掛けました。「Nintendo Switch Online」の自動継続購入に関する案内を装って、フィッシングサイトへ誘導する手口です。

 DLIS(デジタルリテラシー向上機構)の調査では、こうしたフィッシングメールは10月20日の早朝から突然、増え始め、1つの“おとり“メールアドレスに対し、毎日2~3通が送られてくるようになりました。差出人のメールアドレスは複数あります。件名もさまざまで、以下のような例が確認されています。

  • 【登録情報のご確認】自動更新の解除操作について
  • 【お手続き期限にご注意】自動継続解除に関するご連絡
  • 【サービスの自動更新】停止ご希望の方への重要案内
  • 【お手続きのご案内】定期購入サービスの自動継続終了について
  • 【利用停止のお知らせ】自動更新を停止するには

 本文はHTMLメールになっており、見出しの「【重要】Nintendo Switch Online 自動継続購入に関するお知らせ」という点が共通しています。そして、支払い設定をするために、「利用券を再度購入する」というリンクに誘導するようになっています。

 誘導先となっていたフィッシングサイトの中には、すでに閉鎖しているところもあり、その場合は中国語でメッセージが表示されます。今回の攻撃は主に中国から行われているようです。

DLISのハニーポット(詐欺メール収集用の“おとり”アドレス)に届いたメールです
リンクを開こうとすると、詐欺対策アプリ「みやブル」によって危険なサイトと判定され、警告画面が表示されました(同アプリについては、関連記事『「みやブル」は危険なサイトを本当に「見破る」のか? ネット詐欺特化型セキュリティアプリをチェックしてみた』を参照)

 もし、フィッシングメールを信じてIDやパスワードを入力してしまうと、ニンテンドーアカウントに不正ログインされ、乗っ取られてしまう可能性があります。セーブデータや購入履歴などが、悪意のある第三者の手に渡ってしまうのです。

 さらに、ゲーム関係のほかのサービスなどで、ニンテンドーアカウントと同じID・パスワードを使い回している場合、それらのサービスも芋づる式に不正ログインされ、被害が拡大する恐れがあります。

 この件に限らず、フィッシング詐欺に遭わないための習慣として、メールやメッセージ内に記載されているURLは安易にクリックしないようにしましょう。必要があれば、自分で正規サイトを検索したり、あらかじめ登録しておいたブックマークからアクセスするようにしましょう。

 Nintendo Switch Onlineの登録情報を確認するのであれば、Nintendo Switch/Nintendo Switch 2のHOMEメニューから「Nintendo Switch Online」にアクセスするようにしてください。

 Nintendo Switch 2に関しては、任天堂の抽選販売の当選通知を偽装したフィッシングメールも出回っています。こちらも、注意してください。

高齢者のデジタルリテラシー向上を支援するNPO法人です。媒体への寄稿をはじめ高齢者向けの施設や団体への情報提供、講演などを行っています。もし活動に興味を持っていただけたり、協力していただけそうな方は、「dlisjapan@gmail.com」までご連絡いただければ、最新情報をお送りするようにします。

※ネット詐欺に関する問い合わせが増えています。万が一ネット詐欺に遭ってしまった場合、まずは以下の記事を参考に対処してください
参考:ネット詐欺の被害に遭ってしまったときにやること、やってはいけないこと