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VMware、Mac向け仮想化ソフト「VMware Fusion 8」、Windows10やEl Capitanに対応
(2015/8/26 14:31)
ヴイエムウェア株式会社は26日、Mac向け仮想化ソフト「VMware Fusion 8」と「VMware Fusion 8 Pro」を販売開始した。価格(税込)は、Fusion 8が9990円、Fusion 8 Proが2万4690円。VMwareのウェブサイトからダウンロードできる。
Fusion 8シリーズでは、Windows 10に対応。また、稼働環境としてOS Xの次期OS「El Capitan」をサポートした。El Capitanのパブリックベータで動作するほか、現状のMac環境を維持したまま、仮想マシン上にEl Capitanをインストールして利用することも可能。
グラフィックスエンジンを強化。「DirectX 10」や「OpenGL 3.3」への対応により、Fusionの前バージョンと比較して、グラフィックスパフォーマンスが最大65%高速化。大量のグラフィックス処理が必要な3Dアプリケーションでも快適に利用できるとしている。
Fusionの「Windows用移行アシスタント」を使用して、既存のPC環境をMacに移植可能。WindowsアプリケーションをMac用アプリケーションと同様に、Dockからの起動のほか「Expose」「Spaces」「Mission Control」といった機能で利用可能。
iMac Retina 5Kや、4Kディスプレイを接続したMacなど、高解像度環境をサポートする。また、ノートブック型Mac向けに強化したポイントとして、電力の使用効率を最大化するほか、アダプティブグラフィックススイッチング機能により、最大限のパフォーマンスを発揮させつつ、バッテリーのロングライフを実現する。
Fusion 8 Proは、上級ユーザーや開発者、品質管理担当者、IT担当者向けのバージョン。Windows 10、Ubuntu 15.04、El Capitanプレビュー版などをサポートする。
「VMware vCloud Air」とネイティブで統合し、ローカルの仮想マシンをクラウド上にバックアップできるほか、ウェブサイトやアプリケーションをクラウドで本格稼働する前に、ローカルで構築できる。また、VMware Fusion 8 Proユーザー向けに、600USドル相当のVMware vCloud Airサービスクレジットを提供する。利用期限は最大6カ月間。
「VMware vSphere」「VMware ESXi」「VMware Workstation」などのサーバー上にホストされた仮想マシンとの接続のほか、サーバー上で構築・稼働している仮想マシンとの統合が容易になった。リモートサーバーから仮想マシンをコントロール/ダウンロードでき、ローカルの仮想マシンとして稼働させたり、ローカルの仮想マシンからvSphereに直接アップロードできる。
「Chef」「Vagrant」「Docker」などサードパーティツールを利用し、仮想マシンやコンテナ開発を自動化できる。Windows 10デバイス向けのユニバーサルアプリの開発もMac上から行うことができる。
仮想マシンを一元管理したユーザーには、「VMware Horizon FLEX」へのアップグレードを用意。VMware Horizon FLEXは、ポリシーベースのコントロールを利用し、ローカルのMac上で稼働している仮想デスクトップやアプリケーションを中央からプロビジョニング/管理/保護可能。VMware Fusionの管理機能を強化したいユーザー向けのソリューションだとしている。
なお、旧バージョンからのアップグレード施策として、7月29日から8月25日までの期間に「VMware Fusion 7」「VMware Fusion 7 Pro」を購入したユーザーは、無料でFusion 8/8Proにアップグレードできる。そのほかのFusion 6/7からのFusion 8へのアップグレード価格は6290円。Fusion 8 Proへのアップグレード価格は1万4890円。また、「Parallels Desktop」ユーザー向けに、40%オフでアップグレードできる特別キャンペーンも実施する。