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サイバー攻撃の来襲を近未来アニメ風にアラートする「NIRVANA改」の商用版製品、ディアイティが「WADJET」販売開始

 株式会社ディアイティは26日、「NIRVANA改」の商用版製品となる「WADJET(ウジャト)」の販売開始を発表した。

 NIRVANA改は、標的型攻撃などのサイバー攻撃に対抗するための統合分析プラットフォームとして、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が開発したもの。組織内ネットワークを流れる通信のリアルタイムな観測・分析結果や各種セキュリティ機器からのアラートを集約し、「新世紀エヴァンゲリオン」「攻殻機動隊」といった近未来アニメ風のグラフィックで見せるのが特徴。

観測・分析表示のイメージ

 ディアイティは今回、NIRVANA改の利用契約をNICTと締結。ディアイティが独自に開発した自動防御機能も搭載して商用製品として販売する。インシデント発生時にはルールに従ってファイアウォールやスイッチなどのネットワーク機器を自動的に制御し、異常通信の遮断や感染ホストの隔離を行える。

 ディアイティによれば、これまではインシデント発生時に担当者が現場に赴き、異常が発生している端末をネットワークから隔離するなど物理的な対応が必要で、迅速な対応が困難であり、人的コストもかかり続けるといった問題があったという。WADJETは、組織内におけるインシデントの詳細な原因究明と迅速な対応を実現する純国産のセキュリティプラットフォームだとしている。

 販売価格(税別)は、マネジメントシステムが120万円、センサーシステムが250万円、ゲートシステムが250万円、アラート情報収集システムが350万円、可視化システムが350万円、分析システムが350万円、防御システムが350万円。出荷開始は2016年1月。

(永沢 茂)