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スマホからのネット利用者が5000万人超、増加率はゆるやかに~ニールセン調査
(2016/4/8 16:59)
ニールセン株式会社は8日、スマートフォン視聴率情報「Nielsen Mobile NetView」とPC版インターネット視聴率情報「Nielsen NetView」のデータをもとに、2015年の消費者のデバイス利用状況や、属性別の利用サービスの違いをまとめたレポート「Digital Trends 2015」を公開した。
スマートフォンからのインターネット利用人口は、2015年7月~9月の3カ月平均が5080万人と5000万人を超え、2年前の同時期と比較すると利用者数が1.5倍に増加した。ただし、増加率は鈍化しており、2013年の増加率は10%前後で推移していたのに対して、2015年7月~9月の増加率は4.1%となっている。
デバイスごとのインターネット利用人口(2015年9月)を年代別に見ると、44歳以下ではスマートフォンからのインターネット利用者人数がPCよりも多いのに対し、45歳以上ではPCからのインターネット利用者のほうが多くなっている。
PCとスマートフォンからの利用者の多いサイトを見ると、利用者数が500万人を超えるサイトは、PCでは42サイト存在していたのに対し、スマートフォンは104サイトとPCの2.5倍となった。また、PCでは利用者数100万人を超えるサイトが昨年同月比で26サイト減少しているのに対し、スマートフォンでは93サイト増加している。
ニールセンのシニアナリストの今田智仁氏は、「2015年はほぼすべてのインターネットサービスカテゴリーにおいて、スマートフォンからの利用が当たり前になった年でした。すでに若年層のスマートフォン利用率は高く、その他の年代でも利用者の増加スピードは鈍化してきました。今後スマートフォンのサービスで利用者を伸ばすには、45歳以上の中高年など新しくスマートフォンを利用し始める層をどう取り込んでいくのかという点も考える必要がでてくるでしょう。また、公開レポート上では年代別の利用サービスの違いを分析しています。そこでは、世代間だけではなく、同世代、同性でも異なったサービスを利用している現状が見えてきました。企業はサービス利用実態の背景に、消費者の属性や時代環境・ライフスタイルの違いがあることを理解してコミュニケーションをとる必要があるといえます」とコメントしている。