米SCOは5日、「SCO Intellectual Property License for Linux」を発表した。これはSCOがLinuxの一部分に関して知的財産権を保有していると主張しており、ライセンスを受けるようLinuxディストリビューターやLinuxユーザーに対して求めていたものだ。
これに対して、Linuxユーザーである企業やLinuxディストリビューターはSCOの主張に根拠がないと激しく反発しており、SCOの行為は「ゆすり行為」に等しいとの指摘も出ている。SCOに提訴されたIBMは、全面的に争う姿勢を明確にしているだけでなく、大手LinuxディストリビューターのRedHatは、8月4日にSCOを相手取ってRedHatがSCOの著作権を侵害していないことを認めさせるための裁判を起こした。
そんな中で今回SCOが発表した「SCO Intellectual Property License for Linux」は、SCOの知的財産権をバイナリ形式でのみ利用許可するランタイムライセンスであり、SCOの主張によれば、このライセンスを取得することによってのみLinux2.4やLinux2.5カーネルをSCOの知的財産権を侵害することなく利用できるとしている。SCOでは今週からLinuxを使用している商用ユーザーとの会合を持ち、このライセンスを受けるよう働きかけていくとしている。
SCOのライセンスでもっとも安価な使用条件は、シングルCPUシステムで699ドルとなっている。その他のマルチCPUシステム、シングルCPUアドオン、デスクトップシステム、組み込みシステムなどに対する価格設定については、SCOの営業部門に直接問い合わせてほしいという。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://ir.sco.com/ReleaseDetail.cfm?ReleaseID=115527
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/08/06 11:40
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