米ジョージア工科大学の研究者たちが、世界最大規模で最速のコンピュータネットワークのシミュレーションに成功したことが明らかになった。この研究は米国国防総省のDARPAに支援されたジョージア工科大学のRichard Fujimoto教授らによって行なわれたもので、インターネットのようなネットワークを将来設計する際にスピード、信頼性、セキュリティを向上させるために役立つと考えられている。
このネットワークシミュレーションはネットワークを通過する個々のパケットをシミュレーションしており、今回のシミュレーションでは実世界の1秒間に相当する時間に通過する1億600万パケットをシミュレートすることに成功した。これはリアルタイムに100万ものブラウザが動作しているときのネットワーク状況に相当している。ネットワークシミュレーションにおけるこれまでの最大記録は数百万パケットが限界だったため、大幅にシミュレーションの精度が向上したことが分かる。
この計算を行なうために研究者たちはPittsburgh Supercomputing Centerの施設にある1,534プロセッサを同時に稼働させた。研究に当たったFujimoto教授は「ネットワークモデリングとシミュレーション研究の最終的な目標は、より信頼性が高いハイパフォーマンスなインターネットを創り上げることにある」と述べ、今回の研究の意義を強調した。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.gatech.edu/news-room/release.php?id=173
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/08/11 11:19
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