米Symantecは、ネットワーク通過中のウイルスをスキャンする技術に関する重要特許を米Hilgraeveから6,250万ドルで購入したと発表した。
この特許は、米国特許番号「5,319,776」。インターネットからファイルをダウンロードしている途中など、いわゆる「通過中(in-transit)」の状態にあるファイル中のウイルスシグネチャーを検索するための技術である。まだ世の中にコンピュータウイルスが33種類しか知られていなかった1989年にHilgraeveによって研究が行なわれ、1994年に特許が成立していた。
その後、Hilgraeveは1996年にアンチウイルス技術を販売していた米McAfeeとSymantecに対して特許のライセンスを申し出たが断られたため、1997年に特許侵害の理由で提訴していた。今回、SymantecがHilgraeveに対して総額6,250万ドルを支払うことにより、Symantecがこの重要特許を購入。同時にHilgraeveの保有するデータ通信などに関わる特許ポートフォリオのライセンスを受けることになり、結果としてこの裁判にも終止符が打たれたことになる。
特許購入を決めた理由についてSymantecのJohn W.Thompson会長兼CEOは、「この特許はアンチウイルス技術を含む複数の防御的セキュリティ技術の基盤をなすものであり、増大する脅威に対して包括的な防御策を提供するのに不可欠な部分となっている」とコメントした。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.symantec.com/press/2003/n030818a.html
United States Patent 5,319,776(英文)
http://patft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO1&Sect2
=HITOFF&d=PALL&p=1&u=/netahtml/srchnum.htm&r=1&f=G&l
=50&s1=5319776.WKU.&OS=PN/5319776&RS=PN/5319776
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/08/20 12:56
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