米Central Commandは21日、史上最悪の速度で感染を広げつつあるコンピュータウイルス「Sobig.F」が2003年9月11日かそれ以降に集団で大規模な攻撃をどこかに仕掛ける可能性があると発表した。Sobig.Fは9月10日に活動を停止するようにプログラムされている。
Central Commandによると、Sobig.Fは特定の条件が満たされると攻撃者の指示に従ってコンポーネントをダウンロードする機能を持っている。感染コンピュータの曜日が金曜日または日曜日であるかどうか、時間がUTC時間で19:00から22:00の間(日本時間で4:00~7:00)であるかを確認し、それらの条件が満たされると攻撃者の指示に従ってコンポーネントをダウンロードしたり、バックドアプログラムを実行するなどの行為を行なうことができる。
Central Commandの副社長Steven Sundermeier氏は「Sobig.Fによって作られた大軍が、例えば分散DoS(DDoS)攻撃などをインターネットインフラに対して仕掛けるのに使用できるという潜在的なリスクが存在する」と警告した。
Sobig.Fは発生源が米国であると考えられていること、世界で最も多くSobig.Fに感染しているのは米国であること、そして9月11日がニューヨークなどで発生した米国同時多発テロからちょうど2周年に当たることなどから、米国ではそれらの関連性を疑う憶測も一部でなされている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.centralcommand.com/21082003.html
・ Sobig.Fウイルスの成長率は過去最悪の可能性(2003/08/21)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/08/22 11:29
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