NTTは28日、インターネットイニシアティブ(IIJ)から第三者割当増資による経営支援要請を受け、NTTグループとしてこれに応じることにしたと発表した。「今回の増資引受によりインターネット関連の高度な技術力を有するIIJとの連携強化を図り、ブロードバンド事業の発展・拡大に取り組んでいく」としている。
同日開かれたIIJの取締役会において第三者割当による新株発行について決議され、IIJは普通株式12,615株を時価で発行し、総額約120億円を調達する計画を決定した。具体的な割当額は調整中だが、NTT、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)、伊藤忠商事、住友商事などが引き受ける予定だ。
現在のIIJの主要株主と出資比率は、伊藤忠商事が7.17%、住友商事が7.04%、NTT Comが5.57%。今回の株式発行額のうち約60億円が資本に組み入れられるが、割当額によってはNTTグループが筆頭株主になる可能性がある。
IIJは20日、広域データ通信を手がける子会社のクロスウェイブコミュニケーションズなどが会社更生手続きに入ったことを受け、早急に資本増強策を講じるとしていた。そんな中、翌21日には一部報道で、NTTがIIJを傘下に収める方向で交渉に入ったと報じられたが、NTTではこれを否定していた。
関連情報
■URL
NTTのニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news03/0308/030828.html
IIJのニュースリリース
http://www.iij.ad.jp/pressrelease/2003/0828.html
関連記事:NTT、IIJを傘下にするとの新聞報道を否定
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/08/21/212.html
( 永沢 茂 )
2003/08/28 20:26
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