総務省は、ソフトバンクBBが申し立てていたNTT西日本との電気通信設備の接続について、協議再開命令を行なった。
ソフトバンクBBでは、Yahoo! BB工事の工期短縮および費用削減を目的として、NTT西日本局舎のMDF設備内とソフトバンクBBの通信設備を接続することをNTT西日本へ申し出ていた。NTT西日本は「ソフトバンクBBとの接続義務はない」「ユーザーへ影響を与える」といった理由からこれを拒否しており、ソフトバンクBBは総務大臣へ協議再開命令の申し立てを行なっていた。
電気通信事業紛争委員会ではこの申し立てを受けて、ソフトバンクBBが目的としている自前工事については当事者間での調整が必要との前提で「協議再開を命ずることが相当」との答申をすでに行なっている。今回の命令はこの答申を受けて、総務省が正式に発したもの。
ソフトバンクBBでは今回の協議再開命令について、「申し立てが正式に受け入れられたことを喜ばしく思う」とコメント。自前工事についてはNTT西日本と慎重に協議を進めていくとした。
一方、NTT西日本では紛争委員会の答申が行なわれた時と同様「遺憾である」という姿勢を継続。ただし、ソフトバンクBBの主たる目的であるMDF内の自前工事については、電気通信事業紛争処理委員会の答申で“法的義務はない”ことが明示されている点に加えて、協議再開命令にも「工事主体命令も含めて当事者間の協議が必要」とされていることから、「自前工事については当事者間の協議で決せられると認識している」とコメントした。
今後は「ライフラインをお預かりするものとして、安定的提供やセキュリティ確保に支障が生じない」ことを大前提とし、ソフトバンクBBからの具体的提案を待って対応していくという。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030828_3.html
関連記事:NTT西日本はソフトバンクBBの自前工事について協議再開すべきとの答申
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/08/20/197.html
関連記事:NTT西日本、Yahoo! BBのADSL自前工事へ反論
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0618/nttw.htm
( 甲斐祐樹 )
2003/08/29 19:25
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