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アリエル・ネットワークの栗村信一郎代表取締役社長
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アリエル・ネットワークは2日、P2P型グループウェア「アリエル・エアワン」の新バージョンと、プロジェクト管理に特化した「アリエル・エアワン・プロ」を4日から発売すると発表した。動作環境は、Windows XP/2000/Me/98SE。価格は、アリエル・エアワンが10ユーザー基本セットで78,000円、アリエル・エアワン・プロが同じく198,000円となっている。
「アリエル・エアワンVersion 2.0」は、中小規模の事業所を対象としたP2P型グループウェア。アリエルが独自に開発したビジネスP2P基盤「アリエル・フレームワーク」をベースに、予定表やファイルの共有、掲示板などを利用可能。すべてのデータは暗号化されて各クライアントPC内に共有される。支援ソフトの「ワークグループ・ノード」を24時間動作させることで、情報の自動バックアップや会議室や社用車などの設備予約管理も利用できる。
アリエル・エアワンでは、「ルーム」と呼ばれる共有空間を設定し、管理者がメンバーを招待するかたちで情報が共有される。また、メンバー登録時に設定したメールアドレスをIDとして、RSA暗号鍵とx.509ベースの証明書を発行し、本人確認を行なうことで第三者によるなりすましや不正利用を防ぐ仕組みになっている。同社の小松宏行取締役COOは、「P2P技術=悪というイメージを作ってしまったのは、匿名性という特徴があったからだ。アリエル・エアワンでは逆に、本人確認をしっかり行なうことでユーザーを特定できるようにしているのが特徴のひとつ」とコメントしている。
一方、アリエル・エアワン・プロでは、アリエル・エアワンで提供される機能に加えて、プロジェクト管理機能とToDo機能が追加されている。また、アリエル・エアワンでは1つしか作成できなかった「ルーム」が無制限に作成できる。このため、プロジェクトごとにルームを切り替えたり、アウトソーシングや社外共同プロジェクトの進行管理に威力を発揮する。小松取締役は、「アリエルの目指すプロジェクト管理は、プロジェクト進行のためのコミュニケーション支援ツールという位置付け。P2Pであることの利点として、プロジェクトのような非定型でアドホックな、一定期間での利用に柔軟に対応できることが挙げられる」とコメントしている。
栗村信一郎代表取締役社長は、「日本のソフト市場は米国製のソフトに牛耳られている。また、アジアにおける技術者の数も中国やインドに大きく水を開けられている」と語り、日本発のソフトを世界に広めることを目指すという。また、「コンピュータ資源は80%が余っているのが現状。この余っている資源を有効に利用すれば新たなインターネットの利用方法が生まれてくる。それがP2Pネットワークであり、今後も独自に開発したP2Pフレームワークの上にさまざまなサービスやコンテンツを提供していきたい」とコメントした。
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アリエル・エアワン・プロのエントランス画面
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同じく予定表画面
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ariel-networks.com/company/newsrelease/news03090402.html
関連記事:アリエル・ネットワーク、P2P型コラボレーションウェアを販売
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0620/ariel.htm
( 岡田大助 )
2003/09/02 18:36
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