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存在しないドメイン名でアクセスしようとすると、このようなSite Finderのページに誘導される
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米VeriSignが提供を開始した「Site Finder」というナビゲーションサービスが物議を醸している。
Site Finderは、同社がレジストリとして管理しているTLDの「.com」と「.net」において、タイプミスなどにより未登録のドメイン名でWebアクセスしようとした際に、同社の提供するサーチページに誘導するもの。そのページには、検索窓やディレクトリが用意されているほか、目的のサイトと思われる似たような文字列のドメイン名もリストアップされる。
VeriSignが公開している技術文書では、「このサービスが実装される以前は、存在しないドメイン名をユーザーが入力すると、Webブラウザには役に立たない情報を含んだエラーメッセージが表示されていた。Site Finderの公開により、同じような状況でもユーザーには有用なページが表示されるようになった」としている。
しかし、DNSの一貫性のためには、未登録のドメイン名でクエリーがあった場合は「そのドメイン名は存在しない」と回答するのが望まれるため、Site Finderの提供がユーザーに混乱をもたらす可能性が指摘されている。また、存在しないドメイン名からのメールをスパムとして遮断する設定をとっている場合もあり、Site Finder公開にともなうネームサーバーのレコード変更がスパム対策に影響するとの懸念もある。さらに、このサービスの実装がICANNなどへの事前告知なしで実施されたことも、物議を醸す要因になったようだ。その結果、Site Finderへ誘導するレコードを遮断するためのBIND用パッチを作成・公開する動きも出てきている。
関連情報
■URL
Site Finder
http://www.verisign.com/nds/naming/sitefinder/
関連記事:VeriSign GRS、IDN対応ソリューション「Web Based Navigation」を修正へ
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0210/icann.htm
( 永沢 茂 )
2003/09/17 20:58
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