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実証実験の模様
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NECは、時速330kmで高速走行中の車両とセンタ間において、IEEE 802.11bに準拠した無線LAN通信による連続画像通信の実証実験に成功したと発表した。この実験では「高速IPハンドオーバ技術」という同社独自の技術が使用された。
NECが行なった実証実験は、2001年から2004年にかけて通信・放送機構(TAO)から委託された、5.8GHz帯を利用して高速移動する対象物に対して通信路を確保する研究テーマ「DSRCを用いた高速ハンドオーバ技術」で得られた研究成果を、広帯域の無線LAN通信に適用したものとなる。
高速IPハンドオーバ技術は、設置された無線LAN基地局間で移動体の位置登録情報を交換することで基地局間での切り替えをスムーズに行なうNEC独自の技術。実証実験では、時速330kmで高速走行中の車両とセンタに設置された端末間でIEEE 802.11b準拠の無線LAN通信を行ない、Microsoft NetMeetingを利用した画像通信が確認できたという。
また、時速100km~300kmの速度で移動中の車両からWeb閲覧やメールの送受信が行なえることも確認できたとしている。なお、実証実験は日本自動車研究所の高速周回路に無線LAN基地局を500m程度の間隔で4基設置して行なわれた。
NECでは今後、高速走行中の車両や列車内からのインターネット接続サービスや高速道路管理車両と管理事務所間における動画の通信などのテレマティクスやITS分野を中心に提案活動を行なっていくという。また実験内容については、11月にスペイン・マドリードで開催される第10回 ITS世界会議にてビデオ放映などの展示を行なうとしている。
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実験概要図
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0310/1603.html
関連記事:時速260kmで無線LAN通信、ルートなどが実験に成功
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0513/lan.htm
( 村松健至 )
2003/10/16 20:21
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