ぷららネットワークスは20日、P2Pファイル交換ソフト「Win-MX」や「Winny」などの一部アプリケーションのトラフィックを、11月より順次制御していくと発表した。
この処置は、2002年にぷららが実施した会員規約改訂により可能となった「平均トラフィックを大幅に超えて利用している場合においては、事後的に個別対処をとる」という方針に基づいて行なうもの。
具体的には11月より順次、アプリケーション毎にトラフィックを制御することができる機器を導入し、Win-MXやWinnyの主に上りトラフィックを“他の会員の迷惑にならないレベル”まで制御するとしている。ぷらら担当者によると、「当社の管理者が、地域ごとにトラフィックを監視し、個別に制御していく方針だ。IPアドレス毎に制限するか、ポート単位で制限していくかなどの細かい点はケースバイケースとなるだろう」とのこと。
ぷららによると、WinnyやWin-MXを利用しているPCから出ている上りトラフィックは、ほとんどの地域において、通常のブラウザやメールの利用による下りトラフィックを上回っており、上りトラフィックに占めるWinnyやWin-MXの割合は60~80%と看過できない状況だという。さらに、これらの上りトラフィックのうち、約90%が他のISPからのリクエスト要求によるものだという。
つまり、ごく一部のぷららユーザーが起動しているWinnyやWin-MXに対する外部からのダウンロード要求が、ぷらら全体の上りトラフィックの約50~70%を占めていることになる。ぷららでは、「このような平均トラフィックを大幅に超えているユーザーに対して以前より警告メールを送信していたが、効果があまり見られないため、今回の処置に至った」と説明している。
なお、同社は、「著作権上の問題や、WinnyやWin-MXを利用していないユーザーへの迷惑を考えて今回の施策に踏み切った。この施策によりネットワークコストの削減ができれば、値下げや割引制度の実施、新サービスの提供などにより、ユーザーへ還元していきたい」と語った。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.plala.or.jp/access/topics/03_oct/20031020.html
・ WinnyやWinMX利用者の58%がADSLを利用している~ネットアーク調査(2003/09/01)
・ ネットアーク、8月1日時点でのWinnyとWinMXの利用者数は56万ノード(2003/08/04)
( 大津 心 )
2003/10/20 17:35
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