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実験の構成図
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NTT、NEC、古河電気工業、三菱電機の4社は、MultiProtocol Label Switching(MPLS)技術とGeneralized MultiProtocol Label Switching(GMPLS)技術をシームレスに接続する検証実験が成功したと発表した。
MPLSは、ラベルスイッチング方式を用いたパケット転送技術。従来のルータを利用したバケツリレー方式のデータ転送より高速・大容量の通信を実現しており、QoSにによるトラフィック管理も可能だ。一方のGMPLSは、IPネットワーク上でのMPLSの概念を、パケット、Time Division Management(TDM)、光波長、光ファイバーなど複数の異なるレイヤーに拡張した技術。さまざまなレイヤーのネットワークパスを統一的に制御できるので、高速・大容量の次世代フォトニック(光波)ネットワークへの導入が見込まれている。
これまで、IPネットワーク上の技術であるMPLSと、複数のレイヤーを制御するGMPLSを相互に接続して動作させることはできなかった。4社などが参加するフォトニックインターネットラボで行なわれた今回の実験では、ルーティングとシグナリング技術で動作検証を実施。各装置間で自律分散的に通信情報を収集できたこと、通信経路を任意に設定できたことで相互接続を実証したという。また、NTTが標準化技術として提案する、GMPLS網で仮想的なルーティング機能を可能にする技術を用いた相互接続にも成功したとしている。実験に利用した各社の装置は、NTTのフォトニックMPLSルータ、NECのデジタルクロスコネクト、古河電工のGMPLSルータ、三菱電機の光クロスコネクト。
4社では、10月26日から28日にかけて米・ワシントンDCで開催される、次世代通信技術の動向を議論する「MPLS2003」でデモンストレーションを実施する予定だ。
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従来サービス、MLPS、GMLPSが混在した次世代サービス図
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NTTが標準化技術として提案する技術。ノードを仮想的にルータとして利用する
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news03/0310/031024.html
関連記事:複数レイヤーの経路を自律制御するプロトコル~NTTなどが相互接続実験
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0521/gmpls.htm
( 鷹木 創 )
2003/10/24 20:28
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