インターネットイニシアティブ(IIJ)は5日、インターネットや企業ネットワークなどの既存IPネットワーク(レイヤ3)上で、レイヤ2を構成・管理する基礎技術「IP*VLAN」を開発したと発表した。
IP*VLANは、IP上で利用するIPリモートブリッジやアクセスコントロール機能を組み合わせることによって、レイヤ3上でレイヤ2を構成できる技術。具体的には、仮想的なレイヤ2ネットワークをサーバーとゲートウェイによって構築し、さらにレイヤ2とレイヤ3間のアクセスコントロールを行なうことによって利用可能だ。
従来のVPNはレイヤ3ネットワークとして構成されているため、VLANの運用手法を適応することが難しかったが、IP*VLANを利用することによって、遠隔地拠点のネットワークに対しても、インターネット経由でVLANを適用できる。その際、クライアントPCでは、一切の追加ソフトなどは必要ないという。
IP*VLANを応用することによって、複数の場所に設置された無線LAN基地局の管理や、小規模拠点で利用者を限定したい場合の管理、プライベートアドレスのアプライアンスに対するリモートメンテナンスなどでの利用が可能だ。また、特別なソフトを必要としないため、自宅から社内LANへの接続も容易になる。
同社では開発に伴って、IP*VLANを構成可能な専用のサーバーとゲートウェイを試作したが、この試作品ではTCPでの利用が可能とのこと。また、今後サービス化に向けてアライアンスパートナーを募集していく。
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「IP*VLAN」のイメージ図
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アクセスコントロールのイメージ図
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.iij.ad.jp/pressrelease/2003/1105.html
( 大津 心 )
2003/11/05 13:49
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