アマゾンジャパンは6日、11月5日に新カテゴリー「ホーム&キッチン」を開設したのにあわせて、社長のJasper Cheung氏が説明を行なった。
● Amazon.co.jpのアクティブユーザーは200万超に
Cheung氏はまず、売上高の近況を説明した。ワールドワイドの売上高は2002年第3四半期の36億1,900万ドルから31%増加し、2003年第3四半期には47億4,700万ドルに達したという。日本のAmazon.co.jpでは、2002年第4四半期に損益分岐点に到達し、2003年第3四半期にはアクティブユーザー数が200万人に達したとしている。ここで言うアクティブユーザーとは、過去12カ月間にAmazon.co.jpで実際に商品を購入したユーザーを指す。また、アクティブユーザーの多くは、複数のカテゴリーからさまざまな商品を購入(クロス・ショッピング)しているという。
また、Amazon.co.jpの成長要因には「セレクション」「利便性」「低価格」の3点を挙げた。セレクションについては、7月の「エレクトロニクス」や11月の「ホーム&キッチン」などを新しく開設したことに加え、今後も追加する予定だという。利便性では、ユーザーの嗜好に合わせておすすめ商品を前面に出す「おすすめ機能」や、ユーザーごとに専用ページを設ける「マイストア」機能などが用意されており、今後もさらなる充実を目指す。低価格では、カテゴリーごとに設けられている割引制度や1,500円以上送料無料のキャンペーン、代引きの取り扱い開始などを実施している。中でも重要なのは、「キャンペーンなどによる“一時的”な割引きではなく、“エブリデイ・ロープライス”だ(Cheung氏)」と強調した。
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アマゾンジャパン社長のJasper Cheung氏
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Amazonの経営状況
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● 「ホーム&キッチン」の“ウリ”は消耗品コーナーやアイテム数
5日に開設したばかりの新カテゴリー「ホーム&キッチン」では、通常のカテゴリーのほかに、同社の「マーケットプレイス」機能を利用し、アマゾンジャパン以外の会社が担当している「照明器具」コーナーや「消耗品・アクセサリ」コーナーが特徴的だという。
マーケットプレイスは、同社のシステムを利用して他業者などが製品を出品できるサービス。ホーム&キッチンでは、「キッチン用品」などのメインカテゴリはAmazon.co.jp自身が販売するが、「照明器具」コーナーはマーケットプレイスを利用している。また、消耗品・アクセサリの分野は、「わざわざ、量販店に買いに行くのが面倒な商品であり、オンライン販売の強みを活かせるものだと考えている(Cheung氏)」だという。
また、Amzon.co.jpの強みは、商品数にあるという。通常の量販店では、カタログの1割程度しか店頭にディスプレイできないが、Amzon.co.jpでは9割程度を掲載できている例もあるという。Cheung氏は、「ホーム&キッチンだけでも、商品数は数千点に達しており、商品ごとにカスタマーレビューなどが掲載されている点が強みだ」と語った。
● 日本においても、書籍本文検索の「Search Inside the Book」を実施したい
またCheung氏は、米国で10月より開始した書籍の本文検索サービス「Search Inside the Book」の日本での展開について、「テクノロジー面では、既にいつでも導入可能となっている。しかし、著作権などの権利関係を出版社などと話し合わなければならない。この問題をクリアにして、ぜひ日本でもサービス開始したい」とコメントした。
関連情報
■URL
「ホーム&キッチン」ストア
http://www.amazon.co.jp/kitchen/
関連記事:Amazon、第2四半期決算は売上が21%増加~営業利益も黒字化
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0724/amazon.htm
関連記事:Amazon.co.jp、家電製品を扱う「エレクトロニクス」ストアをオープン
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0701/amazon.htm
■関連記事
・ Amazon.co.jp、健康グッズやキッチン用品を扱う「ホーム&キッチン」(2003/11/05)
( 大津 心 )
2003/11/06 19:24
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