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IRI、平成電電のISP向けインフラ提供事業を買収


 インターネット総合研究所(IRI)は5日、平成電電のISP向けインフラ提供事業を買収することで基本合意したと発表した。IRIでは買収完了後、2004年1月にも、ISPに対して全国のダイヤルアップネットワークインフラを提供する事業を開始する。

 IRIが譲渡を受けるのは、平成電電がISP向けに提供している「バーチャルアクセスプラン」という事業。平成電電が整備した全国網を利用して、ISPが自前のネットワークを構築することなく全国規模のダイヤルアップインフラを構築できるものだ。IRIでは、すでに平成電電と契約しているISPを引き継ぐとともに、コンサルティングなどの付加サービスも予定。自前のネットワークを持たない“会員管理型ISP”やコンテンツプロバイダーに対する「トラフィック交換サービス」として展開する。

 このサービスを契約したISPは、平成電電のネットワークまで接続する回線コストのみで、エンドユーザーにダイヤルアップサービスを提供できる。接続料が発生しない上、IRIが電話事業者から受け取る相互接続料の一部が「利用支援料」としてISPに支払われる仕組みとなっている。従来はダイヤルアップネットワークを整備するために、通信会社に高額な接続料を支払っていたISPの負担を解消するという。

 IRIでは、ダイヤルアップサービスの利用は減少していくものの、ブロードバンドが整備されていない地域やライトユーザー向けにある程度は残ると予測。その一方で、全国規模のダイヤルアップネットワークインフラを運用することはISPにとって大きな負担になっているとしており、同社のサービスが「本来の事業に特化・集中できる環境を提供する」としている。


関連情報

URL
  IRIのニュースリリース
  http://www.iri.co.jp/jp/pressrelease/html/iri031105.html
  平成電電
  http://www.hdd.co.jp/


( 永沢 茂 )
2003/11/06 20:54

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