マイクロソフトは12日、ネットワークに接続しているだけで任意のコードが実行できてしまう脆弱性「MS03-049」を公開し、セキュリティ修正プログラムをリリースした。影響を受けるOSは、Windows XP/2000のみ。深刻度は“緊急”。
MS03-049は、「Workstationサービス」に未チェックのバッファが含まれるために、任意のコードが実行されるというもの。Workstationサービスは、ファイル共有やプリンタ共有に利用されるサービスで、LAN環境などで必要なため初期設定で有効になっている。
また、利用するポートもOS側では初期設定で開かれているため、ルータやファイアウォール(パーソナルファイアウォール)などを利用していない場合は、この脆弱性を悪用されることによって、ネットワークに接続しているだけでウイルスなどのプログラムを実行される可能性がある。
影響を受けるポートは、TCP/UDPポート138/139/445。したがって、これらのポートをファイアウォールやルータでフィルタリングすれば、Workstationサービスにプログラムを送ることを阻止できるという。
脆弱性を修正するためには、同社から提供されているセキュリティ修正プログラム「MS03-049」を適用すればよい。同社Webサイトまたは、Windows Updateからダウンロードできる。
ただし、Windows XPユーザーで10月16日に公開された「MS03-043」を適用しているユーザーの場合は、MS03-049が既に保護されているため、改めてMS03-049を適用する必要はないという。
関連情報
■URL
Workstationサービスのバッファオーバーランによりコードが実行される(MS03-049)
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/ms03-049.asp
■関連記事
・ Windowsに任意のコードが実行される緊急の脆弱性など5種類を公開(2003/10/16)
・ IEの累積パッチが公開、IEを利用していなくても影響を受ける(2003/11/12)
・ WordとExcelにも任意のコードが実行される脆弱性(2003/11/12)
( 大津 心 )
2003/11/12 12:13
- ページの先頭へ-
|