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HOME4Uなど不動産情報サイトの顧客情報約5,000件が紛失~流出のおそれ


 NTTデータは、不動産情報サイト「HOME4U」の顧客情報4,312名分を記録したノートPCを、同サイトの運営を委託されているネクストの社員が11月27日に紛失していたことを発表した。ノートPCには、ネクストの提供する不動産情報サイト「新築HOME'S」などで資料請求を行なった個人情報470名分(メール1,229通分)が記録されている。ノートPCは12月10日現在発見されておらず、個人情報が不正流用されるおそれもある。

 HOME4Uは、不動産の売却や購入を希望するユーザー向けのサービス。事業主体のNTTデータでは、運営をネクストに委託していた。個人情報の入ったノートPCを紛失したネクストの社員は、11月26日に社外で仕事をした後、そのまま帰宅。翌27日に電車で会社へ向かう途中、網棚にノートPCを置いたまま下車してしまったという。その後すぐに警察に届け出たもののノートPCは見つからず、28日にネクストからNTTデータへ顧客情報紛失が報告された。NTTデータでは、12月10日に該当ユーザーに対してお詫び文書を送付し、「お客様相談室」を設置。ネクストでも事故対策委員会を設置し、「お問い合わせセンター」を開設している。

 今回紛失したデータは、HOME4Uに関しては、2001年12月3日~2003年10月24日にかけて不動産の査定を行なう「査定依頼サービス」を利用したユーザーの個人情報が該当。また、新築HOME'Sに対する2003年7月31日~8月17日、11月4日~26日にかけての資料請求メール399名分1,023通、およびHOME'Sに対する9月1日~11月26日かけての資料請求メール68名分202通が該当する。さらに、システムの不具合による6月14日、7月26日、8月23日の3名分4通のメールも該当するという。いずれも氏名などの個人情報を含んでいる。

 NTTデータとネクストとの間で締結したHOME4Uに関する機密保持契約では、同サイトの顧客情報を含む通信記録はネクストの社内データセンターに格納。必要な場合のみアクセス権所有者が通信記録にアクセスするという運用ルールになっていた。今回、アクセス権所有者がアクセス権を持たない社員に顧客情報を渡し、顧客情報を記録したノートPCを紛失する事態を招いたとしている。

 NTTデータではすでに、運用ルールを明文化し個人情報保護を徹底する、顧客情報へのアクセス権所有者を減らす、サービスに必要な情報以外は復元不可能なデータに変換するといった対策を実施。今後は、3カ月以内にネクストへの業務委託内容を含めHOME4Uの運営体制を抜本的に見直す方針だという。

 ネクストでは、機密情報管理委員会を新設。指紋照合などのシステムを導入するとともに、不要なデータ類の持ち出しを禁じるよう規定を強化したとしている。


関連情報

URL
  ニュースリリース(HOME4U)
  http://www.home4u.jp/newsrelease/20031210.html
  ニュースリリース(NTTデータ)
  http://www.nttdata.co.jp/release/2003/121000.html
  ニュースリリース(ネクスト)
  http://www.homes.co.jp/contents2/gaiyou/release031210.htm
  関連記事:ファミリーマート、18万2,780名の会員情報が流出した可能性
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/11/19/1192.html


( 鷹木 創 )
2003/12/10 20:37

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