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米MesoCom、大学内で続くファイル交換の利用探知ソフトで成果


 米MesoComは15日、ネットワーク内でのP2Pファイル交換ソフト利用者を監視し、そのトラフィックを停止させるための新製品で成果を上げていると発表した。

 P2Pファイル交換ソフトは、全米レコード協会(RIAA)の訴訟の影響などもあり、Kazaaなど一部のクライアントに利用者が集中していた状況が変化。多数の新しいクライアントを利用する人が増えたため、P2P利用帯域幅の減少を目指す企業や大学当局とのいたちごっこが続いている。

 特に大学内ネットワークでは、1人の学生があるP2Pファイル交換ソフトのトラフィックが停止されていないことを発見すると、瞬く間に情報がキャンパス中に知れわたる。結果としてその新しいファイル交換ソフトによって大学ネットワークの帯域幅が占領されるという現象が起こっており、一部で大きな問題となっている。

 この問題を解決するためにMesoComは新しいクライアントに関する研究を進め、そのトラフィックを探知する方法を開発した。この製品は「P2P Watchdog」として発表されており、1台のワークステーションでT3回線のトラフィックすべてをモニタできる。

 P2P Watchdogは、最近米マサチューセッツ大学にインストールされ大きな成功を収めた。同大学では、ファイル交換トラフィックは減少していると考えていたが、それにも関わらず帯域幅が最大限使用されている状態だった。ところがP2P Watchdogをインストールしたところ、学生たちが新しいP2Pファイル交換ソフトに乗り換えていた事実が判明し、以前のシステムではこの乗り換えを探知できなかったことがわかった。

 MesoComでは、この技術を基にLinuxやWindows、FreeBSDなどのP2P探知ライブラリをマーケティングしている。このライブラリはセキュリティ企業、トラフィック管理企業などのベンダーに対してCPU数に応じたライセンスとバルクライセンスで提供している。さらに、Windows向けにはトラフィック監視とトラフィックブロックアプリケーションを販売。Linux用には無料でトラフィックモニタリングアプリケーションを提供している。


関連情報

URL
  P2P Watchdog
  http://www.p2pwatchdog.com/


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/12/16 12:16

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