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NECの動画や静止画中における顔認識技術がMPEG-7に採用される


 NECは16日、同社が韓国サムスン綜合技術院と共同提案した顔認識技術が国際標準規格「MPEG-7」に採用され、2004年春に発行されることになったと発表した。MPEG-7は、マルチメディアコンテンツに対する内容記述方式の国際標準規格。

 MPEG-7に採用された顔認識技術は、静止画や動画の中に映っている人物の顔を表現するための記述方式であり、データサイズが小さく、高速に検索できる点が特徴だという。このことから、映像コンテンツに映っている顔の特徴をこの技術を用いてメタデータとして記述しておくことによって、人物の顔を検索対象とした映像アーカイブの作成や出演シーンの頭出しなどが容易にできるとしている。

 この技術ではNECが開発した、顔画像の特徴を表わすデータを判別性能が良い特徴から順に選択する「階層的判別分析法」を利用することにより、1つの顔あたり最小253ビットのデータサイズで顔の特徴を表現できる。また、サムスン綜合技術院が開発した、目や口などの“顔部品”の特徴を抽出する「顔部品特徴表現方式」を、階層的判別分析法とあわせて利用することにより、従来規格に対して検索誤り率を平均8分の1以下に低減したという。これにより、一般家庭のPCでも1秒間に100万回のマッチング性能を実現し、24時間の映像でも1秒程度で検索が可能だとしている。

 NECでは今回の標準技術を活用し、音声認識や映像認識などを統合した映像技術の高性能・システム化を進め、早期の商品化を実現するために研究開発していくという。


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URL
  ニュースリリース
  http://www.nec.co.jp/press/ja/0312/1601.html


( 大津 心 )
2003/12/16 18:37

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