情報処理振興事業協会セキュリティセンター(IPA/ISEC)は8日、2003年の年間および12月度のウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。
ウイルスの届出状況は2003年の年間で17,425件となり、2002年の20,352件から約15%の減少となった。IPAでは、「届出数自体は減少しているものの、1月にSlammer、8月にはBlasterやWelchiaなどのネットワーク感染型のウイルスが出現し、猛威を振るった」と指摘している。
12月度のウイルス届出状況は1,452件で、11月の1,786件から約2割減少した。通常、年末はグリーティングメールのやり取りなどが増え、ウイルスに遭遇する機会が増えるため、11月より届出数が減少するのは珍しいと言える。ウイルスの種類別届出数では、Swenが352件で3カ月連続の1位となった。2位はKlezの290件、3位はMimailの210件だった。
不正アクセスの届出状況は、2003年の年間で407件となり、2002年の619件から約34%減少した。2002年と比較すると、ほとんどの届出項目が減少しているが、8月に出現したウイルス「Welchia」によるアクセスと思われる「ウイルスの形跡」に関する届出が若干であるが増加したという。また、スパムメールに関する不正アクセス届出件数も若干増加した。
12月度の不正アクセス届出数は29件となり、11月の23件より若干増加した。そのうち、被害届出件数は11件だった。その内訳は、侵入が5件、メール不正中継が1件、メールアドレス詐称が2件、スパムメール被害が1件、その他(ブラウザクラッシャーやID不正利用)が2件だった。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2004/01outline.html
・ メールの添付ファイルにご用心~IPA、年末年始警報を発令(2003/12/19)
・ IPA、2003年11月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況(2003/12/05)
( 大津 心 )
2004/01/08 19:02
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