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大手ISPと家電メーカー14社、ネット家電の共通基盤策定へ


 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)やニフティなどの大手ISPとソニー、松下電器産業などの家電メーカー14社が、ネット家電の共通プラットフォームの仕様を策定する。10日、「ユビキタス・オープン・プラットフォーム・フォーラム(UOPF)」を設立した。今春にもUOPF仕様の初版を策定し、同仕様に準拠したネット家電製品やISPサービスを秋頃から順次提供する。

 フォーラムの目的は、特定の家電メーカーやISPに依存せずに、ネット家電を誰でも簡単に利用できるオープンなプラットフォームを確立すること。具体的には、PCのようなセットアップをすることなく、簡単にネット家電とブロードバンドを接続し、動画コンテンツやWebサイトの視聴を行なえるようにするほか、簡単で安全なネット決済の仕組みや異なる機器同士のリアルタイム接続性も提供する。まずは、昨年より市場が拡大しているDVDレコーダーや薄型テレビでこれらの機能を実現する考えだ。なお、フォーラムではIPv6の利用も計画しているが、まずは現在普及しているIPv4による実装を優先するとしている。


フォーラムのチェアマンを務める、NTT Com副社長の富田修二氏 技術的な詳細は明らかにされていないが、UOPF仕様は物理レイヤーからアプリケーションにまで及ぶ模様だ

 フォーラムに参加するのはNTT Com、ニフティ、ソニー、松下電器産業のほか、KDDI、三洋電機、シャープ、ソニーコミュニケーションネットワーク、東芝、NEC、パイオニア、日立製作所、松下電工、三菱電機。顧問として慶應義塾大学環境情報学部教授の村井純氏とドリームインキュベータ代表取締役社長の堀紘一氏を迎えるほか、総務省もオブザーバーとして参加する。

 10日に東京都内で開かれた設立発表会で顧問の堀氏は、これまでネット家電普及のネックになっていたこととして、「キャリアと家電メーカーの間に距離がある」と指摘。今回、これらの企業が集まりフォーラムを設立したことで、「(ネット家電の)ジャパンスタンダード」が策定され、それが「グローバルスタンダード」として普及することで「日本の産業の将来がひらけてくる」と期待を述べた。


慶應義塾大学環境情報学部教授の村井純氏 ドリームインキュベータ代表取締役社長の堀紘一氏

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URL
  ユビキタス・オープン・プラットフォーム・フォーラム
  http://www.uopf.org/


( 永沢 茂 )
2004/02/10 19:45

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