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富士通、Webのユニバーサルデザイン対応をサポートするソフトウェアを無償公開


 富士通は18日、視覚障害者や色弱者のアクセシビリティを高めるためのソフトウェアツール群「Fujitsu Accessibility Assistance」の無償公開を開始した。同ツール群は、Webや画像などに使われている配色や、HTMLの構文を音声読み上げ型のWebブラウザなどで閲覧した場合に正しく動作するかといったチェックを行なうもの。

 今回公開されたツールは、文字や画像の色合いが色弱者にどのように見えているかをシミュレーション表示する「ColorDoctor1.0」、背景色と文字色の最適な組み合わせを選択する「ColorSelector3.0」、Webの作り方が視覚障害者や色弱者に読みやすくなっているかを診断する「WebInspector3.0」の3種類。

 ColorDoctorは、色弱者にとっての色の見え方をシミュレーション表示することで、健常者による目視確認を可能にするソフトウェア。Webや静止画像、動画像など、各種のファイルについて、リアルタイムでのシミュレーション表示を可能としているのが特徴。対応OSはWindows XPで、.NET Framework 1.1が必要となる。

 ColorSelectorは、Webページなどのデザインの際に、背景色と文字色の組み合わせが白内障者や色弱者にとっても読みやすいかどうかを診断し、最適な組み合わせを表示するソフトウェア。対応OSはWindows XP/2000/Me/98またはMac OS Xで、Windowsの場合にはJava 2 Platform, Standard Edition(J2SE)V1.4以上が必要となる。

 WebInspectorは、Webページのアクセシビリティを視覚障害者や色弱者の視点も含めて診断するソフトウェア。従来のWebInspector2.0から機能が強化され、スタイルシート(CSS)も診断対象となっている。また、音声ブラウザでは「2004/01/01」を「ゼロイチブンノニセンヨンゼロイチ」などと読み上げてしまうことがあるため、こうした文字列についてもチェックする機能も搭載された。

 富士通では「みんなが、IT社会に参加できること。」を目標に掲げ、2002年6月にWebのアクセシビリティの指針を策定し、2003年7月には診断ツール「WebInspector 2.0」を公開するといった取り組みを進めている。同社では今回新たにツール群を提供することで、さらにユニバーサルデザインの浸透を推進していきたいとしている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/02/18.html
  Fujitsu Accessibility Assistance
  http://design.fujitsu.com/jp/universal/assistance/
  関連記事:富士通、Webアクセシビリティ指針を策定、同社サイトにも導入(2002/06/24)
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0624/fujitsu.htm


( 三柳英樹 )
2004/02/19 17:07

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