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楽天、2003年度の売上は前年度比8割増の181億円


19日、記者会見で業績を説明する三木谷社長(左)と、新体制では金融事業カンパニー社長に就任する国重惇史DLJディレクトSFG証券社長(右)
 楽天は19日、2003年度(1~12月)通期の連結業績を発表した。売上高は前年度比82.8%増の180億8,000万円、営業利益は86.2%増の47億5,000万円だった。

 事業カンパニー別で見ると、「EC事業グループ」が売上高131億6,000万円(前年度比73.5%増)、営業利益42億9,000万円(94.9%増)、「ポータル事業カンパニー」が売上高37億円(81.8%増)、営業利益2億3,000万円(47.3%増)、「ブロードバンド事業カンパニー」および「関連事業カンパニー」が売上高26億8,000万円(232.5%増)、営業利益2億1,000万円(16.3%増)となっている。

 大きな柱となっているEC事業グループの流通総額の推移を見ると、2002年度第4四半期には239億3,000万円(注文件数170万4,000件)だったのが、2003年度第4四半期には422億1,000万円(313万8,000件)と76.4%増加(注文件数は84.2%増加)している。さらに、2003年9月に子会社化した「旅の窓口」を運営するマイトリップ・ネットの流通額179億9,000万円を加えると、2003年度第4四半期の流通総額は602億円となり、前年同期比で151.6%の増加となっている。

 楽天では同日、今後の新たな事業体制についても発表した。3月1日より、「ポータル・メディア事業カンパニー」「EC事業カンパニー」「トラベル・エンターテイメント事業カンパニー」「金融事業カンパニー」の4カンパニー体制となる。楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長が、このうちのポータル・メディア事業とEC事業のカンパニー社長に就任。インフォシークとライコスジャパンの統合により一定の成果を収めたものの、戦略が「いきあたりばったり」(三木谷社長)の感が否めなかったというポータル事業のてこ入れを図る。金融事業カンパニーは、2003年11月に楽天の子会社となったDLJディレクトSFG証券を中核とした部門。今後、グループ全体で約2,400万人の会員を抱えるという楽天とのタイアップにより相乗効果を狙うとしている。

 なお、サッカーJ1のヴィッセル神戸が楽天の関連会社であるクリムゾングループに営業譲渡されたが、三木谷社長は楽天グループの今後の重点戦略の1つとして、ヴィッセル神戸の活用を挙げた。チケット販売、コンテンツダウンロード、ECによる物販まで含めたバリューチェーンの構築を目指すという。さらに、同チームはトルコ代表で女性にも人気のあるイルハン・マンスズ選手を獲得したが、三木谷社長は、まだ具体的な話はまったく進んでいないとしながらも、選手の肖像権を証券化してDLJディレクトSFGで販売したいとの考えも示した。


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URL
  楽天
  http://www.rakuten.co.jp/
  関連記事:楽天、「旅の窓口」のマイトリップ・ネットを100%子会社に
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/09/04/358.html
  関連記事:楽天、インフォシークとライコスジャパンを吸収合併
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0714/rakuten.htm
  関連記事:楽天、DLJ証券買収について三井住友銀行などと基本合意
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/11/14/1139.html


( 永沢 茂 )
2004/02/19 19:01

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