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OCN、経路情報の不具合を監視するシステム「ENCORE」を4月に導入


 NTTとNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は26日、広域IP網で経路情報の不具合を監視するシステム「ENCORE」を、NTT Comが運営するISP「OCN」に4月から導入すると発表した。エンドユーザーが特定のWebサイトを閲覧できなかったり、他のISPへの接続が不安定になるといった、経路情報の不具合に起因する障害の早期復旧が可能になり、インターネットの接続性が向上するという。

 ENCOREでは、診断機能を持ったエージェントを各ISPのネットワーク内に配備し、各ISPで流通している経路情報を収集。それらを統合・解析することで不具合の原因を特定する。あるISPの経路管理表で欠落している経路の自動検出や、不正な設定などにより自社ISPの経路をハイジャックされたことなども検知可能だ。

 NTTによれば、これまで複数のISPにまたがる経路情報の不具合に対しては、原因がどのISPにあるのか把握するのに時間がかかったという。OCNでは年に数回、経路をハイジャックされたことに起因する障害が発生していたが、復旧までには数時間かかっていた。ENCOREを導入して経路情報の不具合をリアルタイムに検知できれば、復旧までの時間が5分程度に短縮できるとしている。

 なお、エージェントはFreeBSD用のソフトとなっているため、これをインストールしたPCを各ISPのネットワークに接続することで機能する。今回、OCNのほかに国内10社、海外1社に配備される予定だが、他社のISPのネットワークには1ユーザーとして加入することで接続するという。NTTでは、商用ISPとしてまずはOCNで本格運用を開始したのち、他のISPへの提供や販売を検討する。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.ntt.co.jp/news/news04/0402/040226.html
  関連記事:NTT未来ねっと研究所、自動的にネット上の経路障害を発見するシステム
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2001/0830/encore.htm


( 永沢 茂 )
2004/02/26 20:00

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