米America Onlineの完全子会社であるICQは4日、ソーシャルネットワークサービス「ICQ Universe」を開始したと発表した。現在、ベータ版が公開されている。
ソーシャルネットワークサービスは数多くあるが、インスタントメッセンジャー(IM)とソーシャルネットワークを結びつけたのはICQ Universeが初めて。同社によると、ICQには世界中に1億7,500万人の登録メンバーがおり、毎日ICQを利用しているアクティブメンバーは800万人いると発表している。
ICQは1996年にイスラエルで創業した世界で初めてのメジャーなIMサービスだが、最近ではMSN MessengerやYahoo! Messengerなど強力なライバルが多く、注目される機会も少なくなっていた。
ICQ Universeは誰でも加入できるわけではなく、他の多くのソーシャルネットワークサービスと同様に、すでにICQ Universeのメンバーである人の招待(invitation)を受けなければならない。しかしゲストユーザーとなるのは簡単で、ICQ UniverseのトップページでICQナンバーを入力すれば誰でも「バーチャルロビー」に入れる。ここで同じくゲストでログインしたメンバーとチャットしたり、ICQ Universeのメンバープロフィールを閲覧できる。そこでICQ Universeのメンバーを見つけて、招待してもらうことも可能だ。
ICQ Universeのもう1つの特徴は、メンバー同士の関係とつながり具合を距離と色によって区別しているため、一目で人間関係の概要が掴めることだ。同様の工夫をしているソーシャルネットワークサービスもあるが、ICQのイメージを崩さずにインターフェイスが工夫されている。
さらにICQのアイコンが表示され、メンバーがオンラインかオフラインかを識別できるため、気になるメンバーとすぐにでもチャットできるのも大きなメリットだ。また、メンバーの関係が変更されたり、誰かに送った招待が受理されたか拒否されたかをICQに通知させる設定も可能だ。
IMのコンタクトリストは、ソーシャルネットワークで大きな意味を持っていたメールのアドレス帳に載っている人間関係以上に“密”であることが多いため、これまで以上に相性が良いものと考えられる。今後「ICQ Universe」がどれだけの広がりを見せていくか、注目が集まりそうだ。
関連情報
■URL
ICQ Universe(英文)
http://universe.icq.com/
ニュースリリース(英文)
http://media.aoltimewarner.com/media/newmedia/cb_press_view.cfm?release_num=55253827
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/03/05 11:51
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