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タクシー大手のkmグループ、デジタルGPS無線配車システムを本格稼働


「My Taxi」では、写真のような濃紺の車両か、黄色い車両かを指定することも可能だ
 タクシー会社大手の国際自動車(kmグループ)は18日、「デジタルGPS無線配車システム」の本格稼働を開始した。保有する約2,000台のタクシーの位置情報を配車センターで把握することで、配車までの待ち時間を従来の約5分の1に短縮するとともに、顧客からのドライバーの指名などの要望にも対応する。

 デジタルGPS無線配車システムは、kmグループが総務省から許可を受けたタクシー専用のデジタル無線と、GPSシステムを組み合わせたもの。配車センターでは、運行しているタクシーの正確な位置を端末の地図画面上で把握できるほか、ドライバーのスキルや車種などの情報も一括管理している。このため、もっとも近い場所にいる空車を手配できるだけでなく、車種の希望や英語が話せるドライバーなどの依頼にも迅速に対応できる。さらに、配車センターとタクシー間で双方向通信が可能になっており、目的地までの最短ルートを配車センター側で自動検索し、その結果をタクシーのカーナビに表示させる機能もある

 これまでは、タクシー無線の電波状況により、かならずしも近い場所にいる車両が応答できるとは限らなかったという。新システムにより、従来は平均3分程度かかっていた配車時間が30秒前後に短縮されるとしている。

 kmグループでは、同システムを利用した新サービス「My Taxi」を同日より全車両で開始した。ユーザーがあらかじめ会員登録しておくことで、会社や自宅などの行き先を2カ所まで登録可能。kmグループのタクシーを利用する際には、会員番号や行き先コードが記載された「km My Taxiカード」を提示するだけで、登録した目的地までのルートがカーナビに表示されるため、道順の説明が不用になるという。My Taxiは、メールまたは電話で入会を受付けており、入会金や会費等は不要だ。

 タクシー無線のデジタル化は、2003年11月にkmグループを含む4社が許可を受けており、すでに神奈川県川崎市のタクシー会社で50台規模で導入している例があるという。東京都内では、kmグループが初めてとなる。タクシー無線のデジタル化が進めば、サービスの向上や業務の効率化とともに、電波資源の有効活用にもつながるとしている。


関連情報

URL
  国際自動車
  http://www.km-group.jp/


( 永沢 茂 )
2004/03/18 17:54

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