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陸上自衛隊の内部資料、2002年11月に「Winny」で流出

~利用したのはWinnyβ版か

 防衛庁は、陸上自衛隊第1普通科連隊(東京都練馬区)の内部資料がファイル交換ソフト「Winny」経由でインターネット上に流出していたことを明らかにした。流出した時期が2002年11月だったことから、Winnyを介して感染するウイルス「Antinny」による可能性はないとみられる。

 防衛庁によると、「当時同連隊の2尉が、職場で利用していた私物のPCを自宅に持ち帰り、Winnyを使用した際に、内部資料のデータを誤って“提供可能な状態”にしてしまった」という。流出したデータは第1普通科連隊の一部部隊に関する「教育訓練実施計画」「総員名簿」「精神教育の書式」など約30種類のファイル。隊員の名前や住所など個人情報が含まれていたが、「秘」指定の文書はなかったとしている。

 防衛庁では、2003年1月に私有PCの管理徹底を通達。2月には2尉に対して減給15分の1(1カ月)の処分を下した。2004年4月に公表したことについては、「流出したファイルは回収できず、報道されると多くのユーザーがファイルを探し始めるなど二次被害が予想されたため」だという。

 なお、Winnyは2002年5月6日にβ版が公開され、正式版のリリースは12月30日だったことから、2尉の利用していたのはβ版とみられる。


関連情報

URL
  防衛庁
  http://www.jda.go.jp/
  関連記事:Winnyを経由して感染するウイルス「Antinny」特集
  http://internet.watch.impress.co.jp/static/index/2004/04/09/antinny.htm


( 鷹木 創 )
2004/04/30 16:19

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